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南国の花で有名なハイビスカス。沖縄でしか育てられないと思っている方も多いですが、きちんと手入れをすれば、そのほかの地域でも栽培することができます。ここでは、そんなハイビスカスの育て方や挿し木、冬越しのコツなどについてご紹介していきます。
ハイビスカスを育てるときは、日当たりのいい場所で管理することが大切です。
春〜秋の時期にかけては、日当たりの良い所に置きましょう。直射日光も好みますので日光に関しては何の問題もありません。ハイビスカスは日を当ててあげないと蕾がつかなくなる恐れがあります。
ただし、暑さに強いイメージがあると思いますが、夏場に30度以上の気温が継続していると株は弱まってしまいます。30度以上が続く日は、通風のある涼しい場所(日陰など)に移動させましょう。
春から秋の時期は、基本的に日当たりの良い戸外での管理しましょう。なお、ハイビスカスは地植えでも鉢植えでも栽培可能ですが、冬越しさせたい場合は鉢植えがおすすめです。
夏は、ハイビスカスの水やりをしっかりとやりましょう。あげるタイミングは土が乾いていたら、水をたっぷり与えます。
夏の水やりは朝と夕方の2回行います。昼に水やりをしてしまうと高温の外気にやられて沸騰し、根が傷むので避けましょう。
また、花が咲いている時期は、水切れにならないように気をつけてあげましょう。水切れが起こると蕾が花を開く前に落ちてしまいます。
ハイビスカスを上手く冬越しさせるためには、水やりにも注意が必要です。
冬の水やりは控えるようにしましょう。水をやりすぎてしまうと腐ってしまいやがて枯れます。
水やりのタイミングは、土が乾いてからすぐではなく、数日経ってからです。冬に室内に管理しているときは霧吹きを使って葉に水を吹きかけてあげましょう。
5月〜10月の生育期は、月に1回程度ゆっくり効く肥料を施しましょう。ゆっくり効く肥料には、緩効性化成肥料や油かすや米ぬかなどがあります。
ハイビスカスに元気がないときは液体肥料を施しましょう。液体肥料には、有機肥料と化成肥料の2つがあり、水に薄めて使ったり直接土に費やす方法があります。
ハイビスカスは一日花と呼ばれる花で、その特徴は咲いたその日に萎む儚い花です。肥料を与えてあげないと花を咲かせる力が不足し花のつき方がが悪くなってしまいます。
そのため液肥は欠かさず与えてあげましょう。
ハイビスカスの栽培には、水はけの良い土を選ぶようにしましょう。地植えでも鉢植えにしていても一緒です。市販で売られている「花と野菜の土」を購入すると良いでしょう。
配合土をつくるのであれば、中粒の赤玉土と腐葉土を6対4の割合で混ぜましょう。水はけをより良くするのであれば、バーミキュライトを加えましょう。赤玉土は5で腐葉土を3にしてバーミキュライトを2割程度混ぜてつくります。
また、農作物がよくできる土地の肥えた土も好みます。
ハイビスカスは、苗を植え付けるのが一般的ですが、種まきから育てることも可能です。
ハイビスカスを種から育てる場合は、4〜5月の時期に種まきを行いましょう。種まきを行う前に、種は水に一晩浸けておきます。ポットなどに種をまいたたあとは、土を乾かさないように水を与えましょう。
ポットは日陰で管理し、本葉が3〜4枚ほどにまで生長したら、鉢などに植え付けて育てていきます。
また、ハイビスカスの苗を購入した場合は、帰宅したらすぐに一回り大きい鉢に植え付けを行いましょう。
ハイビスカスは生育が旺盛なので、すぐに根詰まりになったり、根腐れを起こします。販売されている苗も、大体根詰まりを引き起こしていることが多いです。
そのため、毎年5月〜6月の間に植え替えを行いましょう。
植えている鉢とほぼ変わらない鉢に植え替えを行う場合、枝の3分の1を切り詰めます。鉢から株を取り出して土を崩さないで新しい鉢に植え替えましょう。
根に傷をつけると生育不良になってしまい、うまく生長しません。一回り大きい鉢に植え替えるときも土は取らないでください。
ハイビスカスの増やし方は、基本的には「挿し木」の方法が一般的です。より細かくいうと、品種によっては接ぎ木で増やすことも可能です。挿し木も接ぎ木ともに、5月〜7月の時期に行います。
挿し木で行うのであれば、葉がたくさんついている元気な枝を切り取ります。切り取った枝から1〜2枚の葉をつけている茎を何本か切り取ります。
ポットなどに川砂を入れて用土も入れて切り取った茎を挿します。発根するまで日陰で管理し、水やりもしましょう。根が出てきたことを確認できたら地植えにするか大きい鉢へと植え替えていきましょう。
接ぎ木は挿し木と要領が同じですが、少し違う部分があります。
挿し木の場合、その切り取った枝から根を出させますが、接ぎ木は別の植物の根の上に繋いで育てていきます。
挿し木はオールドタイプが向いていて、接ぎ木はハワイアンタイプのハイビスカスが向いています。
ハイビスカスはすす病と呼ばれる葉に黒い斑点ができる病気がありますが、病気には強いのでそれほど心配することはありません。
ハイビスカスで注意してほしいのはアブラムシやハマキムシなどの害虫です。ハマキムシは葉を包んでその中に潜んでいます。ハマキムシが潜んでいると光合成の邪魔をするので、元気に生育しなくなります。
ハイビスカスが枯れてしまった原因の一つに、カナブンの幼虫であるコガネムシの可能性があります。オルトランなどの薬剤を散布して予防していきましょう。
ハイビスカスは夏に強いイメージがあるかもしれませんが、30度以上超える気温が継続していると株が弱まってしまいます。株を弱らせないためにも、夏の間は風がよく通る場所で管理しましょう。
また、日本の気候であれば春と秋の時期に花を咲かせることが多く、意外と夏には花が咲かないこともあります。日照りが暑い時期は、明るい日陰などの避難させると良いでしょう。
ハイビスカスの耐寒気温は12℃以上といわれているので、工夫すれば冬越しをすることもできます。
気温が段々と寒くなってくる季節に入るとハイビスカスが枯れてしまいますので、冬越しをしたい場合にはその前に室内へ取り込み、日の当たる場所で管理します。室内で管理するさい、暖房の風に当たらないよう注意しましょう。
室内にハイビスカスの鉢植えを取り込んだ場合は、部屋の温度が5℃以下にならないように気をつけてください。10℃以上ある日当たりの良い場所が最適ですが、剪定をすれば気温5度以上でも耐えることもできます。
ハイビスカスの冬の剪定は、全体の丈の2分の1から3分の1程度を残して、ばっさりとカットして行います。夏の剪定は、伸びすぎた枝だけ切り落としておきます。
ハイビスカスの原産地は、ハワイ諸島やモーリシャス島などに約250種類あります。アオイ科ヒビスクス属に分類され熱帯地域や亜熱帯地域に生息しています。
沖縄県ではブッソウゲとも呼ばれている「ヒビスクス・シネンシス」という品種があります。この品種は原種があるのか、品種改良されたものなのかはっきり分かっていません。
また、園芸品種のハイビスカスはオールドタイプ、コーラルタイプ、ニュータイプと3つに分けられています。
オールドタイプは在来系で、コーラルタイプはコーラル系になり、ニュータイプはハワイアン系になります。
インド洋諸島が原産には、ブッソウゲ・リリフロールス・スコッティーなどの品種があります。太平洋諸島が原産には、ワイメアエやコキオなどがあり花びらの形が一般的に知られているハイビスカスよりも細長いです。
オールドタイプのハイビスカスは、花の色の変化が少ないやや小さめの花を咲かせる在来系です。
コーラルタイプのハイビスカスは、樹高が高く小さい花を咲かせます。暑さには強いのですが、寒さに少し弱いというデメリットがあるコーラル系のハイビスカスです。
最後にニュータイプのハイビスカスは、性質が弱い大きい花を咲かせるハワイアン系です。
ハイビスカスの開花時期は、主に5月から10月にかけてです。咲いた花はその日のうちに寿命がきてしまいます。花の色には、赤やピンク、黄色以外にも白、青、紫、茶色、褐色があります。
ハイビスカスの花言葉には、「繊細な美」と「新しい恋」という全般的な意味があります。
また、花の色によっても花言葉が変わり、白色は「艶美」、赤色は「常に新しい美や勇敢」という花言葉の意味にもなります。
南国の島をイメージさせてくれるハイビスカスについてご紹介しました。
ハイビスカスは育てていくうちに愛着が沸いてくるほど初心者に優しい花です。風水効果もありますので室内に飾ってリゾート気分に浸りましょう。
※トップ画像はALOHAnobさん@GreenSnap
GreenSnap編集部