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イチジクの育て方

  • クワ科
  • フィクス属

聖書でアダムとイブが食べた禁断の果実はリンゴだというのが通列ですが、イチジクの実だというもう一つの説があるのをご存知でしょうか?

不老不死の果物といわれ、女性に嬉しい美容成分がふんだんに含まれているイチジクを知って、自宅で育てちゃいましょう。

日当たり

イチジクは日当たりの良いところをとても好みます。

他の果実と比べて、比較的に初心者の方でも育てやすく、園芸栽培に入りたての人は、壁が低く育てやすい果樹類になります。

果実を育てるとなると、世話が大変で難しいイメージが強いかもしれませんが、国内で流通している食用のイチジクなどは、受粉をしなくても果実が大きく実る「単為結果」という性質を持っています。

なので、一個体を植えて、日当たりの良い場所に置いておくだけで、受粉を必要とせずに実がなってすくすく育っていきます。

置き場所

イチジクは地植えをしても鉢植えをしても日光を好むので、日当りが良好な場所を選びましょう。

地植えの場合だと、南向きに日が当たる所がベストです。強風を嫌うので、風の当たらない場所に植えましょう。

鉢植えだと大きくなりすぎないように、伸びてくる枝などきっちり剪定すれば、こぢんまりと1mほどの高さに収まって収穫できます。

すると、マンションやベランダなど部屋の室内でも十分育てられます。

一度根付くと毎回収穫が見込めるので、便秘解消にイチジクを栽培している女性も多いほどです。

寒冷地での栽培は保温が必要になってくる場合があります。

もともと亜熱帯地方に原産する植物なので、寒さにはやや弱い傾向があります。

庭植えした冬場で、来年も収穫を見込みたいならば、保温対策をするべきです。

鉢植えならば、寒風の当たらない室内に移動させます。あまり暖房のきいた場所より、無暖房の室内がよいです。

水やり

鉢植えの場合、鉢土の表面が乾いているようであれば、鉢底から水が流れ出るようにたっぷり与えてください。

土が湿っている状態が続くと根腐れが起こる心配があるので、過度に水やりをする必要はありません。

しかし夏場は日光が強いので、土の表面が乾くスパンが早いです。

特に鉢土ならば水切れが起こらないように、常に土の表面をチェックすることが大切になります。

地植えだと品種にもよりますが、こちらから特にアプローチしなくても大丈夫です。自然の雨に任せましょう。

ただ、何日も日照り続きである場合などは、水をあげてもかまいません。その辺りの調節は、お天気との相談になります。

水切れにならないよう、常に心がけましょう。

冬場も同じく土の表面が乾いていたら、水をあげるようにしましょう。

西日が長く当たる場所や、木枯らしなどの乾燥した風で水分が蒸発していきます。

肥料・追肥

イチジクは新梢を伸ばしていきながら実をつけるため、生長のために肥料が多く必要になってきます。

肥料が切れてしまうとイチジクの体力がなくなってしまうので、肥料切れになったりしないように注意しておきましょう。

庭植えや鉢植えの両方とも、11月から1月にかけて元肥を、6月と8月、9月には追肥を施すようにしましょう。

庭植えをしている場合では、元肥と追肥はどちらも化成肥料を使いますが、化学肥料はできるだけ最小限にして、堆肥などを用いて、有機物を施すのがポイントとなっています。

家庭でも出ているくさや生ゴミなどを再利用するのもかまいません。

鉢植えの場合では、元肥に使う肥料は、有機固形肥料を使用してください。

追肥には、ゆっくりと効き目が出て来る緩効性化成肥料を与えてください。

弱アルカリ性から中性の土壌を好むイチジクは、肥料とは別に、1年に1度石灰を施して生長を促進させることもポイントとなっています。

用土

イチジクは水はけがよく、水もちもいい土を好みます。

鉢植えをする場合には、赤たま土の小粒を7、腐葉土を3の割合で混ぜ込んだものを使うか、果樹用の培養土を使用してください。

植え替え・植え付け・種蒔

鉢植えの場合、鉢底石を鉢にしいてから、鉢の底から二分の一か三分の二ほど土を入れて、苗木を樹高の30センチほどのところに切り詰めます。

苗木の根っこについている土をほぐしてから、根を広げながら土の上に苗を置いていきます。

苗を置いたあと、周りに土をかぶせるようにいれて、倒れないように支えとなる支柱をつけて、たっぷりと水をあげてください。

地植えをする場合の手順は、基本的には鉢植えとおなじになります。

日当たりのいい場所で管理できるように育てる場所を選び、直径と深さが50センチほどの植え穴を掘ってから、掘り上げた土の中に腐葉土を2、3割ほど混ぜ込みます。

植え穴の二分の一から三分の一ほどまで土を埋め戻し、苗を植えていきます。

植え付けてから苗木を高さ50センチのところで切り詰めて、支柱を立てます。

増やし方

イチジクを増やす方法では、挿し木があります。

挿し木に使う挿し穂を選ぶ時は、病気になっていない、元気のある枝を選んでください。

いつ伸びてきた枝でも大丈夫ですが、前の年に伸びてきた枝を使うと増やしやすいです。

枝の先端を15センチから20センチほど、太い枝の場合は30センチほどを目安にして、枝をカットします。

幹の近くだったほうの部分の切り口を斜めに切るか、えんぴつのように切って起きます。

切り口が乾燥してしまわないように水につけておきます。

1本ずつイチジクを育てたい時は、3号の育苗ポットを、複数のイチジクを一気に育てたいときには7号から10号の素焼き鉢を用意しておきましょう。

大粒の赤玉土を容器の底に2、3センチほど敷いて、容器の8割ほどを赤玉土の小粒か、市販で販売されている挿し木用の培養土をいれていきます。

割り箸をつかって土に穴をあけて、挿し穂の切り口が潰れないようにします。

挿し穂の三分の二が土に埋まるようにして挿してからたっぷりと水を与えて、根がはるまではビニール袋を鉢全体にかぶせておきます。

日陰で管理をして、土が乾かないように水を与えるようにしてください。

十分に根がはったら、1株ずつ10号鉢か、日当たりのいい地面へ植え付けてください。

病気・害虫

比較的病害虫に強いイチジクですが、カミキリムシには対策をしておかなければいけません。

カミキリムシは幼虫が枝や幹の中へと侵入して、木全体を枯れさせていってしまうことがあります。

株元におがくずのようなものがある場合は、それがカミキリムシの幼虫の糞です。

それを見つけた時には、穴の開いている幹や枝に殺虫剤を吹きかけて駆除していきましょう。

管理温度

日当たりのいい場所で育てていれば育ってくれるので、温度についてはとくに注意するところはありませんが、日陰に置いていたり、植えてしまうと、生育が衰えてしまうので気をつけましょう。

種類・品種

桝井ドーフィンという種類は、イチジクの中でも最も栽培の多い品種となっています。

大果なため収量もおおくなっているので、青果店で販売されているものはほとんどがこの品種のイチジクとなっています。

他にも蓬莱柿という品種があり、寒さにつよく、収量も多く樹勢も強くなっています。

ですが雨には弱く、雨にあたって実が裂けてしまうこともあります。

収穫

イチジクは春から初夏にかけて実をつける品種と、秋に実をつけるものがあります。

果実の先端部分が割れてきた頃が熟したタイミングとなっていて、株の下から上に向かって収穫していきます。

収穫の最中に切り口から白い樹液が出て来るので、触るとかぶれてしまうため、素手での収穫はしないほうがいいかもしれません。

花の形態(どんな花を咲かせるのか)

イチジクの花は実の中に咲くので、外側から見ることはできません。

風水

イチジクは漢字で書くと「無花果」、「ムカカ」とパソコンに打ち込んでも変換で出てきます。

よくあちこちでイチジクの木を庭に植えてはならないと言う話を聞きますが、風水めいたものでもなく根拠のあるものではなく、あくまで俗説だそうです。

花言葉

ローマ神話の酒の神バッカス(ディオニソス)がローマでイチジクの栽培を成功させたことから、そこから「子宝に恵まれる」「実りある恋」や「証明」、「裕福」といった花言葉が生まれました。

イチジクの木は神聖とされ、古代ギリシャの運動選手の栄養補給に用いられていました。

またオリンピック優勝者には、オリーブの実とともにイチジクの実も贈られたとされます。まさに富の象徴ですね。

由来伝承

イチジクはユダヤやキリスト教が発祥した、アラビア半島が原産国になります。

ギリシャではギリシャ神話の女神デメテルが、イチジクの栽培方法を伝授したとされ、ギリシャ、ローマやオリエントの地域では、古来から繁栄のシンボルに「知恵の木の実」としてイチジクが栽培されてきました。

旧約聖書にあるアダムとイブが実を食べて知恵がつき、自分たちが裸であることを知って、イチジクの葉で裸を隠したという話は有名です。

またエジプト第12王朝の時代(紀元前2400年から2200年前)には、すでに壁画のレリーフとしてイチジクが彫刻されており、アラビアの遺跡でもすでに栽培されていたとされる痕跡が発見されています。

それほど、イチジクの歴史は古く長いものです。

さて、このイチジクが日本に伝来したのは江戸時代に入ってからで、薬の木として重宝されていました。

現代でも栄養価が高く、美容効果が高いので、ドライイチジクなど女性好みの商品が売られていたりします。

イチジクの由来ですが、一ヶ月間実がなっていることや、一日一つずつ実を熟すことから、一熟が転訛してイチジクになったという説と、中国名のインジェクフォがなまって由来したという説と2つあります

まとめ

果樹を家で育てるというのは難しいと思われますが、イチジクは初心者でも育てることができる果樹です。

品種によって収穫時期が変わってくるので、植え付ける際にどういった品種なのかを確かめておく必要があります。

実をつけたイチジクは毎日少しずつ収穫していくことができるので、長期間に渡ってイチジクの収穫ができるようになっています。

ジャムなどにも利用できるので、ぜひ自宅で育ててみてください。

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イチジクの基本情報

ジャンル
果樹
形態
高木
学名
Ficus carica
別名
無花果
原産地
アラビア半島

イチジクの性質

栽培難易度
やや易しい
耐寒性
やや弱い
耐暑性
強い
耐陰性

時期

植え付け・植え替え
1月 、2月、3月、11月、12月
肥料
1月 、6月、8月、9月、11月、12月
収穫
6月 、7月、8月、9月、10月
剪定
1月 、2月、12月

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