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暑さに強く、害虫や病気にも強いことから育てやすいオクラですが、スーパーなどで買うよりも自分で育てたほうが断然おいしいんです!今回はそんな奥が深いオクラの、比較的かんたんな育て方についてご紹介したいと思います。
オクラは日当たりのよい場所を好みます。強い日光でも枯れません。そして半日陰でも十分育つため、ベランダなどでも手軽に栽培することができますよ。
オクラを育てるときは、風通しのよい場所に置いてあげましょう。オクラは暑さには強い一方で、寒さには弱く、15℃を下回ると育ちが悪くなり、10℃を下回ると生育が止まってしまいます。20〜30℃以上がいちばん元気に育つ温度です。
また、気温が低いと実が落ちてしまいます。そのため、冬場は室内に取り込むのがベストです。
オクラの夏の栽培では、晴れたら毎日お水をあげます。一日、朝と夕方の2回をあげてもよいです。たっぷりとお水をあげてください。
乾燥状態が続くと葉がしなびてきて、最悪の場合、枯れてしまいます。日当たりと風通しのよい場所に置いてあげるのですが、乾燥のしすぎには気をつけましょう。
回数を増やすよりも、1回の水やりでたっぷりしっかりとあげる方が効果的です。
オクラの冬の栽培では、夏ほどしっかり水やりをしなくても大丈夫ですが、土が乾いたら与えます。乾燥状態が続かないようにだけ注意してあげましょう。
オクラは「肥料食い」と呼ばれている野菜です。肥料は植え付けの時と、実がついた時(花が咲いたとき)に与えます。
植え付けの時に肥料を入れておいても、結実すると肥料がすぐ切れます。結実後でも、肥料を追加することを忘れないようにしましょう。
肥料が足りないと蕾から花へと成長するさい、時間がかかります。たくさん蕾があるのにぜんぜん開花してくれないなと思ったら、肥料不足を疑いましょう。
植え付けの元肥は緩効性肥料を与え、その後実がついてからは、2〜3週間に1度の頻度で化成肥料を規定量、または油かすの追肥を行います。
オクラは酸性の土壌が苦手なため、畑などの地植えの場合は、植え付けの2〜3週間前には苦土石器で土壌改良を行います。プランターなどに植える場合は、市販の野菜用培養土などでもかまいません。
自分で配合する場合には、赤玉土6・腐葉土3・バーミキュライト1の割合に、石灰を用土10Lあたり10gと、化学肥料を用土10Lあたり10〜30g混ぜ合わせた用土を使いましょう。
プランターなどの場合、オクラの多湿嫌いを考慮して発泡スチロールをこまかく切ったものを、プランターの底に敷きつめてから用土を入れます。こうすることで水はけがよくなります。
オクラの種の発芽適温は25〜30℃となっています。種まきの時期としては、十分気温が上がる4月中旬〜5月以降がよいでしょう。
オクラの皮がかたいため、一晩水に漬けてから植えると発芽しやすいです。点蒔きで、1箇所に3〜4粒蒔きます。発芽するまでは乾燥させないよう、たっぷりと水やりをします。本葉が1〜2枚の時に3本立ちにし、本葉が4枚になったら1本立ちにしましょう。
オクラは直根性で移植を嫌う植物です。もし移植する場合は、ポット苗の小さいうちに済ませましょう。
オクラは根が細く少ないため、ポットから出す時は崩さず、根を傷つけないようにそっと取り出しましょう。
乾いた土だと土が崩れてしまいがちなため、植え付けの前に少しお水をやり、土を固めておくのもポイントです。そうすると、ポットの底の穴を少し押すだけで、スポッと全体が固まったまま取ることができますよ。
また、オクラは直根性の植物なので、株間はそれほど必要ないのですが、最低でも25cmは空けるようにしましょう。
ポットと同じほどの穴を掘ってから、植え付ける先の土にもお水をやっておきます。水が引いたら、苗を植え、周りの土を使ってしっかりと固定させ、苗にまた水をあげましょう。
オクラは連作障害というものを起こす植物です。毎年場所や同じ土を使って同じ科の植物や同じ野菜を育てることで、その植物や野菜を侵しやすい病原菌、害虫などが増えやすくなっていたり、土の栄養が失われていたりすることを連作障害といいます。
そのため、去年オクラを育てた土で栽培しないようにし、同じアオイ科の植物を育てた土や場所も避けましょう。
また、オクラは丈が高くなる植物ですので、株間にほかの野菜などを混植することができるのですが、相性のよいものと悪いものがあります。小松菜やほうれん草なその栽培期間が短いものは問題ありませんが、人参やゴボウなどを混植してしまうとセンチュウなどの害虫を増やしてしまうため、注意が必要です。
家庭菜園初心者の方は、新しい土でオクラだけを栽培しましょう。プランターなら苗3つまでにしておきます。慣れてきたら、相性のよい野菜を混植してみましょう。
オクラの増やし方としては、種まきが一般的です。挿し木をして成功したという例がありますが、難しいでしょう。
一度育てた種を使ってまた栽培することで、毎年オクラを増やすことができます。
オクラの害虫として多いのがアブラムシ、ネキリムシ、ハマキムシ、フタトリコヤガなどです。
アブラムシは、無農薬で育てる場合必ずといっていいほど、オクラの葉や実などにつきます。見つけ次第、対処していきましょう。
フタトリコヤガは、オクラの葉を丸めてそこに巣を作る害虫です。大量発生してしまうとあっという間に葉が食い荒らされて収穫量が減ってしまうため、見つけ次第撃退しましょう。
それ以外に乾燥するとハダニがつきやすくなるので、水やりをこまめにいて乾燥を防ぎましょう。
また、カメムシがついてしまうと薬剤が効かない「野菜の不治の病」といわれる、ウイルス性の病気が感染する可能性が高まるので、特に注意が必要です。
苗を選ぶ時は葉が3〜4枚ほどで艶があり、緑の濃い苗を選びましょう。茎が太く、間延びしていないものがよいです。
オクラの生育温度は10〜40℃です。暑さには強い植物なのですが、寒さにはちょっぴり弱いため、冬場は15℃を下回らないように注意しましょう。
オクラは定植後2ヵ月くらいからが収穫時期になります。草丈が6〜7cmになったときが、一番おいしい頃合いです。そのピークを逃すとどんどんさやが成長してしまうので、開花後7日ほどを目安にして、柔らかい若さやを収穫しましょう。
オクラには、乾燥に負けないようにと細かくフサフサしたように見えるトゲがあります。このトゲが皮膚に触れてしまうとかゆみが出たり、かぶれたり、トゲが刺さって痛むことがあります。収穫は素手では行わず、手袋などで手を守りましょう。
オクラは前述の通り、トゲが生えています。そのままオクラを食べると、かゆみが出たり口の中がチクチクします。
販売されているオクラは大概の場合ネットに入っているかと思いますが、家庭菜園で栽培している場合も、オクラをネットに入れたまま水につけ、こすり合わせることでトゲを取ることができます。
また、まな板の上でオクラに塩を振り、手のひらでそっと転がすと方法もあります。水で塩を洗い流し、冷蔵庫の中で保存しましょう。10度前後の温度を保てる場所であれば、常温でも保存可能です。
オクラの花言葉は「恋の病」、「恋で身が細る」です。
今回は、家庭菜園にも最適なオクラの育て方についてご紹介しました。
暑さには強く寒さには少し弱いオクラですが、旬の時期と合った温度管理で問題ないので、苗なら夏前から、種なら春から準備をしてオクラを育ててみてください。
まずはオクラだけを栽培してみて、慣れてきたら相性のよい野菜と混植してみるのも楽しいですよね。
愛情を込めて育ててあげたオクラはきっとどこのオクラよりもおいしいはずです!楽しみながら育ててくださいね。以上、「買うよりおいしい!?オクラの育て方」でした。
GreenSnap編集部