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淡い花色が多いシンビジウム(シンビジューム)は、東南アジアやオーストラリアなどを中心に生息する多年草植物で、胡蝶蘭よりも落ち着いた雰囲気で耐寒性もあります。室内でも育てることができるので、豪華なシンビジウムの花を飾ることで空間もより一層華やぎます。今回は、そんなシンビジウムの育て方や植え替え、株分けの方法などについて詳しくご紹介していきます!
シンビジウムは日光に当たることでよく育つため、室内で育てる場合は窓辺が良いでしょう。真夏の時期はもちろんですが、冬でも直射日光は葉焼けする原因になるため、カーテン越しに育てるようにしましょう。花が満開に咲いた状態であれば、半日陰の場所で管理しても大丈夫です。
シンビジウムは暑さには少し弱い植物なので、夏はなるべく涼しい場所で育てましょう。関東以南であれば4月~5月頃、北海道や東北の場合は6月以降に屋外に出して育てることをおすすめします!
シンビジウムに適した用土は、ホームセンターなどでラン用の用土として販売されています。石軽8:バークチップ2、または日向土6:パーライト4程度の割合で混ぜた用土が適していると言えるでしょう。バランスの良い用土を使用することで、シンビジウムも良く育ちます。
シンビジウムには基本的に水やりは毎日しますが、時期によってその頻度は変わります。
春~秋の時期であれば、1日1~2回程度水やりをしましょう。秋~冬は週に2回程度に減らし、土の表面が乾いている時に水を与えるようにしましょう。つぼみが付き膨らんできた頃には、2~3日に1回程度に増やしていきます。
水やりの頻度はあくまで目安ですが、水の与えすぎは根腐れの原因にもなるので気をつけましょう。
シンビジウムには、4月~9月頃に骨粉や油などの置き肥をして、新芽が出る5月頃から1~2週間に1回を目安に液体肥料を与えます。シンビジウムは比較的肥料を好む植物ですが、花が咲く冬の時期には肥料を与えずに育てることで花芽が多く付きます。
まず5~8号鉢を用意します。鉢底にシンビジウムに適した用土を入れて、深く植えすぎないよう高さを調節していきます。周辺に新しい土を入れていき、隙間ができないように、棒などで叩きながら土を詰めていきます。
シンビジウムの株を植え付けたら、鉢の下から透明な水が出てくるまで水を与えます。シンビジウムは根を縦に伸ばすため、縦長鉢を使用することをおすすめします。
シンビジウムは2~3年に1度を目安に、植え替えをしてあげましょう。植え替え時期は、4~5月頃が最適です。
一回り大きい鉢に、ラン用の用土を入れて植え付けます。植え替えをしてから約1週間~10日後に水やりや肥料を与えましょう。大きすぎる鉢に植え替えると花つきが悪くなるため、鉢の大きさには十分気をつけるようにしましょう。
シンビジウムは、バルブや新芽の数が増えてきた頃に「株分け」で増やします。株分けの最適な時期は3月~4月頃で、バルブが3つ以上を目安に一株にしましょう。
剪定ハサミや包丁などを使用して切り分けていきますが、このときバルブを傷つけないように注意しながら作業しましょう。株分けした後は、5~8号鉢に植え付けていきます。
シンビジウムは、黒斑病というウイルス病や灰色かび病などの病気にかかりやすいです。特に、ウイルス病にかかってしまうと薬がないことから、感染が分かった時点で処分しなくてはなりません。
灰色かび病は枯れた花や葉などを放置しておくことが原因なため、日頃から花がらなどをこまめに取り除くようにしましょう。
また、シンビジウムには、アブラムシやカイガラムシ、そしてナメクジなども発生します。アブラムシはつぼみが大きくなってきた時期、カイガラムシは株が込むことでシンビジウムの葉裏に発生します。ナメクジがいることで新芽や花など柔らかい部分が食べられてしまうため、忌避剤を撒いて予防しましょう。
花数が多いシンビジウムですが、全ての花を咲かせようとすると、株が弱り花芽をつくる力も弱くなってしまいます。そのため、4月~5月頃と10月~11月頃に新芽を除去する芽かきを行います。
バルブと呼ばれる葉の付け根の膨らんだ部分に、新芽が1つだけ残るようにしていきます。特に、開花前の10月~11月頃は花芽を取り除かないよう気をつけながら作業しましょう。芽かきをすることで、冬の時期にきれいな花を咲かせてくれます。
シンビジウムの花は、ピンク色や白色、黄色やオレンジ色など花色が豊富で、特に白色は人気があります。開花時期は12月~4月頃で、花持ちが良く、1か月程度観賞することができます。
シンビジウムは小型種であれば花径3cm程度、大型種の場合は約10cm以上の花を咲かせます。また、花茎が直立するタイプや下垂するタイプ、弓状になるタイプなどがあり、花の咲き方によって印象も大きく変ります。
シンビジウムの花が咲き終わったら、ハサミを使用して花径を切りましょう。花を長期間付けておくことで予想以上に負担がかかるため、開花して約1か月後には付け根から花径を切ります。使用するハサミは、衛生面を考慮して加熱消毒をした清潔なものを使用しましょう。
シンビジウムには、「華やかな恋」「高貴な美人」「飾らない心」などの花言葉があります。シンビジウムの豪華な花姿から、華やかな恋や高貴な美人などの花言葉がつけられました。
ランの仲間であるシンビジウムは淡い花色が特徴で、胡蝶蘭などとは雰囲気も変わります。胡蝶蘭よりは控えめな印象ですが、数多くの花が咲くので豪華な印象があります。
日当たりや風通しが良い場所で育てるなどすれば、耐寒性に優れているため、気温が約2~3度でも枯れることはなく、園芸初心者の方でも育てることができる花です。
室内にシンビジウムの花を飾れば、寒い冬の時期でも一気に華やかな雰囲気になります。花の咲き方などもさまざまなので、ぜひともご自身が好きなシンビジウムを見つけて、ご自宅で育ててみてはいかがでしょうか。
GreenSnap編集部