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色鮮やかな花を持っているカラーは、サトイモ科のカラー属に分類される球根植物です。南アフリカを原産としており、8種類がそこに分布しています。そこで、今回は、ガーデニングにもおすすめなカラーの育て方について紹介していきます。
カラーは湿地性のものと畑地性のもの、2種類のタイプがあります。どちらの性質かによって、それぞれの育て方も変えていく必要があります。
カラーの日当たりに関しては、基本的にどちらの性質であっても日の光を好むので、日の当たる場所に置いてあげましょう。ただし、真夏の直射日光の強い時期は、葉焼けを防ぐためにも直射日光を避けてあげましょう。
ただし、日光不足すぎると花が咲かない場合があります。日除けネットなどを使って、対応にするようにしましょう。日除けネットがない場合は、半日陰を目安に直射日光を避けると良いでしょう。
湿地性のカラーは、地植えなどのガーデニングに適しています。カラーは庭で植えていても、冬越することができます。
冬の時期には、球根が凍ってしまわないように腐葉土や土などを地面に被せて保温してあげると、問題なく数年を通して育てることができます。
畑地性のカラーは、基本的には日当たりと風通しの良い場所に置くことが重要です。特に、高温多湿にはめっぽう弱いので、水はけが良い状態にすることも重要です。
畑地性のカラーは、地植えでは寒さで冬越をすることができないので、地植えで冬越させたい場合は、プランターなどを使って育てることをおすすめします。そうすることで、冬の寒い時期が来ても、室内に移動するなどで対応することが可能です。
湿地性のカラーは、乾燥した土よりも比較的湿り気のある土を好みます。そのため、水やりのタイミングは、乾燥してからではなく、土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。
ただし、乾燥させすぎると花を咲かせなくなるので気をつけてください。特に水分の蒸発の激しい夏場は、乾燥に気をつけて水やりをしてあげる必要があります。
もし水やりが面倒という方は、鉢の受け皿に水を張っておくことも1つの手です。
畑地性のカラーは湿地性とは真逆で、常に湿っていると根が腐ってしまいます。そのため、水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりと水をあげるようにしましょう。
湿地性のカラーは、冬場も基本的には乾燥しないように水やりをすることが大切です。ただし、葉が枯れて休眠に入る晩秋の時期は水やりをする必要はありません。
畑地性のカラーは、基本的には土の表面が乾いてから水やりをします。ただし、夏に比べて冬の時期は、水分の蒸発が激しくないので、夏場の水やりよりも控えめに水を上げることが大切です。
水やりをするといってもあくまでも、湿った状態を続けないようにしなければなりません。
肥料に関しては、球根を植え付ける際にゆっくりと効いてくる緩効性の肥料を同時に混ぜ込んでおくようにしましょう。
追肥をする場合は、4月〜6月にかけて、月1度のペースで固形肥料を株元に適量施しましょう。液肥の場合は、週に1度のペースで与えると良いでしょう。
そして、それ以降の夏〜冬場にかけては、肥料は特に必要ありません。
カラーを育てる土に関しては、タイプによって真逆のものを用意するので、育てているカラーがどちらの種類に分類されるかはしっかりと確認しておきましょう。
まず、湿地性のカラーは、湿った土を好むので、水もちの良い土を選ぶようにしましょう。土を配合したい場合は、赤玉土を6、腐葉土を4の割合で配合してあげた土を使用します。
一方で、畑地性のカラーは乾燥した土を好むので、水はけの良い土を用意してあげましょう。配合する場合は、赤玉土を5、腐葉土を3、川砂を2の割合で配合したものを使用してください。
カラーの球根の植え付け時期は、3月〜4月の間が適しています。
植え替えした場合の球根は、病気にかかりやすくなっているので、殺菌剤などをまぶしてから、再び植え付けをするようにしてあげましょう。
植湿地性のカラーの場合は大きく成長するものが多いので、基本的に大きめの8号鉢に対して球根を1球植え付けるようにします。深さは、球根の頭が地表と同じくらいの位置になるように浅植えするようにしましょう。
一方で、畑地性のカラーの場合は、6号鉢に対して球根を2球を目安に植え付けるようにしましょう。球根の頭が、土の表面から2、3cmになるように深めに土をかぶせるようにしてください。
カラーは球根を植えっぱなしにしても花を咲かせますが、流石に何年も育てていると、育てている土の質が悪くなったり、成長するカラーのサイズに適さない大きさになることがあります。
そのため、3〜4年に1度のペースで植え替えをすることを想定しておくようにしましょう。
カラーの増やし方は「分球」が一般的ですが、花のあとにできる種を採取し、「種まき」で増やすこともできます。
種まきの場合は、川砂に蒔き、発芽するまでは、乾燥しないようにします。発芽後は、月に1度のペースで液体肥料を与えてあげます。
1年ほど育てたころに、球根を掘り上げ、鉢に植え付けてあげることで、あとはカラーを通常どおりに育てていくことができます。
種まきだと実際に花を見るまでには長い時間がかかるので、早く育てたい方には「分球」での増やし方をおすすめします。
カラーの球根を分球するときは、葉と球根を半分に切り分けます。文久の時期は、3〜4月頃が適期です。
カラーの特に畑地性のタイプを育てる場合は、軟腐病に注意しましょう。
畑地性のカラーは、高温多湿に非常に弱く、特に梅雨から夏にかけての時期に起こりやすく、この病気にかかってしまうと、球根が腐り、ドロドロに溶けてしまいます。
発病してしまうと、薬剤によって防除することができません。そのため、軟腐病にかかってしまう前にしっかりと予防対策をしておきましょう。
予防法は、清潔で雑菌の少ない用土を使用することです。もちろん鉢も基本的には、古いものよりも新しいものを使用すると良いでしょう。また、植え付けや植え替えの際に、球根を濡らさないようにしましょう。
よく被害をもたらす害虫としては、アブラムシが挙げられます。アブラムシは、単に汁を吸うことが害だけでなく、モザイク病へと発展する恐れもあります。この病気は、葉や花弁に対して、花びらには筋状の班、葉にはモザイク状の斑模様が発生します。発生することで、その植物の生育を抑えてしまいます。
この病気の一因ともなっているアブラムシは、この病気の媒介物となっており、ウイルスをもったアブラムシに汁を吸われた際などに、感染してしまします。
そのため、アブラムシの除去は、単に汁を吸われることを防ぐだけでなく、病気の予防にもなっているので、徹底的に除去してあげるようにしましょう。
カラーは耐暑性のある植物なので、基本的に暑さには強いです。ただし、畑地性のものは高温多湿には弱いといったこともあるので、気をつけてください。
種を発芽させたい場合は、20度程度の気温がある環境下に置いてあげる必要があります。
一方で寒さには弱いため、特に畑地性のカラーは、日本の冬を対策なしに越すことができません。冬の季節でも育てたい場合は、鉢植えにし、冬は室内の温かい場所に置いてあげるなどの工夫が必要になります。
一方で、湿地性のカラーは、冬越をすることができるでの、地植えをしても問題ありません。ただし、球根が凍ってしまうのはNGなので、寒い地域は特に腐葉土や土などを被せたり、球根の保温対策するといった工夫をしてあげると安全に育てることができます。
カラーは植え付けから1〜2ヶ月ほどで花が咲き、6月頃になると見頃の季節を迎えます。この時期になると、一つの花びらを巻いたような独特の美しい花を咲かせます。
ただし正確には、この花は仏焔苞という葉の一部であり、本来は仏焔苞の内側中心部にある黄色い棒状のものが花なのです。
カラーの花言葉には、「華麗なる美」や「乙女のしとやかさ」、「清浄」といった意味があります。
カラーはギリシア語でcallaと表記し、「美しい」を意味しています。またカラーの花びらが、ワイシャツの襟や修道女の襟にも似ており、その様子から由来しているともいわれています。
今回は、カラーの育て方について紹介しました。
カラーの花は、独特な形状をしていることから、贈り物などでもしばしば用いられています。
しかし、今回、紹介したようにカラーには湿地性と畑地性の2種類があります。
そういった特徴を知らずに、好意で水やりをして、枯らしてしまうということもしばしばあります。
ギフトとしてカラーを送る場合は、育て方も伝えてあげると、せっかくのギフトを無駄にすることがないでしょう。
また、色鮮やかな花を持っていることが特徴でもあり、ガーデニング向きの植物なので、ガーデニング好きの人はぜひ育ててみてください。
GreenSnap編集部