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ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)は、トロピカルカラーの印象が強い南国の花としてしられていますよね。
鉢植えで育てる方が多いので、今回はブーゲンビリアの育て方について、地植えと鉢植え別で育て方のポイントをご紹介します。
ブーゲンビリアはつる性常緑低木で、熱帯花木のひとつです。一見すると花のように見える部分は、苞というガクが変形したものであり、実際の花は着色した苞の中心に1cmほどとごく小さく咲きます。
苞の美しい色づきは、ほどよい日当たりと15度以上の温度と適切な栽培環境であれば、周年続きます。寒さにはやや弱いので、鉢植えにして季節に合わせて移動管理すると失敗が少ないです。とはいえ、関東以南であれば地植えにしたり鉢植えの戸外管理でも越冬できます。
ブーゲンビリアは南国の花の一つとしても知られるとおり、日当たりを好む植物です。
ブーゲンビリアを鉢植えで育てる場合なら、季節で変わる気温に合わせて移動させることができるので、楽に管理をすることができます。
日光が不足してしまったときには、せっかく咲いてしまった花が落ちてしまったり、生育が悪くなってしまうことがあるので、鉢植えを管理する場所は必ず日の当たる場所にしておきましょう。
ただし、一日中日の当たる場所に置いておくことは逆効果となります。そのため、午前は日が当たる場所で、午後は直射日光があたらない半日影の場所で管理をしてあげましょう。
ブーゲンビリアを地植えする場合でも、マルチングなどの対策をとって、寒さにも耐えれるようにしておくと、ブーゲンビリアを枯らすことなく育てることができます。
地植えの場合は、日がよく当たり、夜中に街灯などの光があたらない場所に植えてあげてください。また、塀などの障害物がすぐそばにある場所にブーゲンビリアを植えてしまうと、根の発育が制限されてしまうので気をつけましょう。
ブーゲンビリアは、植え付けをする前の4月から6月の間に土づくりをしておく必要があります。ブーゲンビリアに適している土は、水はけのいい土です。
もし用土を自分で配合する場合は、【赤玉土小粒7:腐葉土3+】の割合か、【赤玉土小粒4:腐葉土3:軽石2:鹿沼土1】の割合で混ぜ合わせてましょう。さらに規定量の緩効性化成肥料を加えてから、2週間ほど寝かせてから植え付けをしてください。
市販の草花・観葉植物用培養土を使用すると楽です。
大鉢を使う場合は、赤玉土の中粒が5、腐葉土が3、軽石が2の割合で配合された用土を使用しましょう。室内で育てる場合は、腐葉土をピートモスに変えて配合させるのもおすすめです。
地植えでブーゲンビリアを育てる場合は、植え付けの前に、掘り起こした庭土に対し、腐葉土とバーク堆肥を3割混ぜ合わせて、緩効性化成肥料も加えてから3週間ほど寝かせておきましょう。
ブーケンビレアの植え付け・植え替えは5月から7月の、気温が段々と温かくなってきた時期が適しています。
ビニールハウスのような気温を一定に保ちつづける場所がない場合は、ブーゲンビリアの苗を鉢植えで育てていくのが一般的です。また、冬越しさせたい場合も、鉢植えでの管理が簡単です。
鉢植えでブーゲンビリアを育てる場合は、5号の植木鉢に苗を植え付けてください。十分な深さのある鉢の底に軽石と用土を入れて、ポットから苗を取り出したら、根鉢(根とその周りの土)は崩さずに鉢の中心に置きます。
この根っこが傷ついてしまうと、うまく生長することができなくなってしまうので気を付けましょう。
苗の周りに土を入れていき、たっぷりと水やりをしたら、最初の1年は風通しもよく温かい気温の場所で、日に当てておくことのできる屋外で育てましょう。
地植えでブーゲンビリアを育てる場合は、事前に用土の準備をしておき、できるだけ広範囲かつ深くまで耕すようにしましょう。
植え穴はごく浅く掘り、ポットから苗を取り出して根鉢を崩さずに植え穴にはめこみます。地上に出た部分の根鉢を庭土で包むように、盛土をしていきましょう。こうすることで水はけがよくなり、ブーゲンビリアが好む栽培環境をつくれます。
植え付けが終わったらたっぷりと水やりをしてください。
ブーゲンビリアは根っこをまっすぐと下に伸ばしていく性質をもっているので、そのまま放置していると、鉢が割れてしまったり、根が傷んでしまうことがあるので、定期的に植え替えしましょう。
植え替えは2〜3年に1度、5〜7月の間に行いましょう。ただし、つぼみをつくる時期や、開花の時期に植え替えをすると弱る可能性があるので、避けてください。
一回り大きい新しい鉢の底に、底穴ネットと軽石と、新しい用土を入れて、古い鉢から土ごと引き抜きます。古くなってしまった土は軽く落としてから、傷んでしまったり、黒ずんでしまっている根がないかを探しましょう。
そういった根があった場合はすぐに切り取り、苗を新しい鉢の中に植えこんで、水を与えていきます。植え替えが済んだら水をたっぷりと与えて、元の場所へ戻して管理をしましょう。
ブーゲンビリアは水やりを控えめにして乾燥気味に育てていくのがポイントです。水の与え方によって生長にも影響が大きく出てくるので、ブーゲンビリアの水やりはとても重要です。
中にはそれほど気にする必要のない品種もありますが、大体のブーゲンビリアは、水を与えるほど枝葉が増え、花芽の生育が鈍くなってしまう性質を持っているので、水やりのしすぎには注意しましょう。
ブーゲンビリアを鉢植えで育てる場合、花芽をつけはじめる生育期である4月から10月の間は、土が乾いたときにたっぷりと水を与えましょう。
このとき、若い枝についている葉っぱがすこしだけ萎れているくらいしっかりと乾燥させてから水を与えると、花を咲かせやすくなります。
地植えのブーゲンビリアには、植え付け以降は水やりの必要はありません。ただし、夏場10日以上雨が降らない日が続く場合は、前後の天気予報をかくにんしながら、朝に水やりをしましょう。
長い期間にわたって、生長と開花を繰り返していくブーゲンビリアには、肥料で栄養を与えておく必要があります。
使用する肥料は速効性の液体肥料よりも、ゆっくりと効果を出して長時間栄養を与えることのできる緩効性化成肥料がおすすめです。
窒素成分が多く入っている肥料は新芽の生育だけが活発になってしまうので、肥料は時期をうかがいながら、成分に気を付けながら使用します。
ブーゲンビリアを鉢植えで育てている場合は、肥料は必須です。5月から9月頃の花が咲き終わったあとや、剪定後、芽吹き後の時期などに、緩効性化成肥料を施して、生育のために必要な栄養を肥料で補ってあげましょう。
肥料を与えないと、葉っぱの色が綺麗な緑に染まらず、色合いが悪くなってしまうので気をつけましょう。なお、開花の直前に肥料を与えてしまうと、逆に栄養を与えすぎて花つきが悪くなってしまうので注意してください。
ブーゲンビリアを地植えで育てている場合も、5月〜9月の間に緩効性肥料を与えてください。ただし、鉢植えよりも地中から吸収できる養分が多いので、生育の様子をみながら、必要ないほどに元気ならば与えなくても問題ありません。
ブーゲンビリアの成長を妨げないためにも、定期的に密集した小枝を剪定し、日当たりや風通しがよくなる状態を保つ必要があります。不要な枝を根元から切ったり、枝の先端を切って新芽が出るのを促したりしておきましょう。
ブーゲンビリア はつる性の植物であるので、誘引することで自由に形を整えることができます。ブーゲンビリアを誘引するときは、トゲがささらないよう手袋をはめて、フェンスなどに紐でしっかりと固定していきましょう。誘引の時期は、葉が少ない冬がおすすめです。
ブーゲンビリアは水やりで乾湿のコントラストをつけると、花芽がつきやすくなります。水やりはしっかりと乾燥しきってからするようにしましょう。
なお、花が咲いている時期に水やりをしすぎてしまうと、花の数が減ってしまい、生長しきれずに残ってしまった花の芽がトゲになって枝についたままになってしまうことがあるので気をつけましょう。
また、枝が伸びすぎていると感じている時には水やりを控え、たくさん枝を伸ばしたい時にはたっぷりと水やりをすると、成長をコントロールできます。
生育期を過ぎて冬になると、ブーゲンビリアは水を吸い取る力が弱まっていきます。そのため、冬は夏の生育期ほどに水やりをする必要はありません。低温になると生長しないので、乾燥気味に育てていきます。
11月から3月にかけては、1週間に1度の回数で水やりをしましょう。乾燥させて育てていくことで、ブーゲンビリアに耐寒性がついてきますよ。また、根っこが凍ってしまわないように、夜中や早朝の水やりを避けて、晴れている日の午前中に水やりをすると良いでしょう。
このように、季節や生長段階によって水の加減を変えていくことで、ブーゲンビリアの花がたくさん咲くように促すことができるようになります。
ブーゲンビリアは寒さに弱い植物なため、気温が10度以下になっている環境で管理していると枯れてしまいます。
鉢植えで育てている場合は、冬に成ったら室内の温かい部屋へ移動させて、10度以上の室温を保つようにしましょう。
地植えの場合では、防寒対策をしておかないと枯れてしまうので、株元にビニールやバークチップを敷くことでマルチングをして、寒さによって枯れてしまわないように対処しましょう。
苗植えをするときに、根っこがまっすぐ下に伸びる性質を利用して、根元の部分にアリッサムや這性ベロニカを植えて、寒さ対策をとると、地植えでも冬を越すことができるようになります。
ブーゲンビリアを増やす方法は、「挿し木」と「種まき」の2つの方法があります。
ブーゲンビリアを挿し木で増やす場合は、6月から7月に行うようにしましょう。硬く、傷がない枝を選ぶのがポイントです。剪定をしたときに切り落とした枝を利用することもできます。
挿し木の方法は、まずナイフで長さ10センチ、切り口の部分が斜めになるように枝を切り取って、根が生えやすくするために、葉っぱを4〜5枚にしておきましょう。枝に残った葉っぱは3分の1ほど切り落としてから、切り口の部分を30分から60分の間水に浸します。
水からあげてから、切り口部分にメネデールを塗って、湿らせたパーライトや川砂などを敷いて置いた小鉢に枝を挿しこみます。このとき、枝の3分の2が埋まるくらいまで土をよせておきましょう。
土が乾燥しないように水やりをして、半日陰で管理をします。1〜2ヶ月ほど経った頃に植え替えをしてください。
種まきでブーゲンビリアを増やす場合は、開花したブーゲンビリアのサヤが十分に熟したときに、種を採取しておきましょう。封筒に入れてからビニール袋の中に保管し、それを春まで冷暗所で保存しておきます。
気温が20度前後になる5月から7月に、種まき用の土を入れているポットへと種をおきます。種の上に軽く土を被せてから水を与え、土が乾燥しないように気を付けながら、日陰で管理しましょう。1ヶ月ほどで発芽し、苗が育ってから庭や鉢に植え替えてください。
ブーゲンビリアを育てる時に注意する病害虫はほとんどありませんが、夏の時期、風通しの悪い場所で管理していると、アブラムシの被害を受けてしまうことがあります。
アブラムシは寄生した植物から栄養を吸い取って株を弱らせていくだけでなく、アブラムシの排泄物によって、すす病を誘発させてしまうことがあり、すす病で葉っぱの形が悪くなるという影響も受けてしまいます。
アブラムシを見つけたときには、すぐに水をかけて洗い流すか、殺虫剤を散布して対処しましょう。
アブラムシは反射光を嫌う性質をもっているので、ブーゲンビリアの株元にアルミ箔などを敷いて予防をしておきましょう。
ブーゲンビリアには薄紙のようにひらひらとした質感のある苞があり、これが花だと見間違えられることがあります。
苞の色はピンクや赤、黄色など明るく目につく色合いが多くありますが、開花してもその香りはほとんどありません。5月から10月までの長い期間開花しているため、長くその色鮮やかな姿を見続けることができます。
地植えや鉢植えでも育てられることから、室内に飾るシンボルツリーや、庭木としても人気がでています。
ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)の花言葉には、「情熱」「あなたは魅力に満ちている」というものがあります。
南国の花として知られていることから、熱の感じる花言葉がつけられ、人の気持ちを揺さぶってくれることから、「魂の花」とも呼ばれているほどです。
さまざまな色を見せる南国の花、ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)。香りがないので、花のにおいを気にする人にはおすすめです。
takenaka