warning
error
success
information
ポピーはモルヒネの原料となる成分を採取できるケシと似ていて、ケシは日本では栽培を禁止されています。
日本で栽培できるポピーとは一体どのような品種なのでしょうか?
今回は、花の色のバリエーションが豊富で、とてもキレイなポピーについてご紹介します。
ポピーを育てるときは、日光によく浴びせることが大切だと覚えて下さい。
ただし、土より上の部分が枯れて休眠する夏の時期には、ほかの草花を使って、日陰を作って株を長持ちさせましょう。この季節以外は通年日光浴させてあげてください。
ポピーは寒さには強いですが、夏の湿度や高温は苦手です。
特に、一年草の品種は夏には枯れてしまうのでどうすることもできませんが、多年草の品種であれば高温多湿を避けて風の通しが良い環境に配置してあげてください。地温が上がらないように、藁や腐葉土を表土にかけておくことでも対策になります。
寒さに強いとはいうものの、苗が小さいときに冬越しをするとなると寒冷地では注意が必要です。
霜柱に当たると苗が持ち上がることがあります。霜にかからないように霜よけをする必要があります。霜よけには霜よけシートや、代用品としてダンボールなどを使うと良いでしょう。
ポピーには、夏の時期はたっぷりと水を与えるようにしてください。水やりのタイミングは、土の表面が乾いていたらです。
ただし、過湿を嫌いますので水のやり過ぎには注意してください。過湿によって根腐れを起こしてしまうと回復の兆しは見えません。
地植えしている場合は、水やりは不要です。
地植えしている場合は、こちらも同様、水やりをする必要はありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから与えるようにしましょう。鉢土が濡れているのに水を与えると、過湿状態になり根腐れを起こしてしまいます。
ポピーの栽培に肥料を使う必要は特にありません。
市販の土を用いた場合、元から肥料が混ぜられているので用意しなくても十分育ってくれます。配合土から育てたい場合は、元肥として緩効性化成肥料を施しておきましょう。
ただ、日光にたっぷり浴びせているのに葉が黄色に変わっていたら栄養不足のサインです。そんなときは、薄い液体肥料を施肥してください。
ただし、肥料は与えすぎてしまうと根腐れを起こして、枯れやすくなったり花つきが悪化する原因に繋がります。
肥料分は春以降には残さないように気を付けて与えましょう。
ポピーは水はけの良い土が適しています。市販の草花用の培養土を使うのがお手軽です。その場合、市販の草花用の培養土と、川砂や鹿沼土を7:3の割合でつくってください。
鉢植えやプランターで育てる場合は、小粒の赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜてつくりましょう。水はけをより良くするには、パーライトもしくは川砂を足してください。
種まきに用いる用土には、小粒の赤玉土とピートモスを5割ずつ混ぜたものを使用します。
ポピーの植え替えは、水はけ・水もちなどの質の良さがなくなったタイミングで行います。植え替え時期は9月〜10月の間頃です。
植え替えを行うのは、多年草の品種に限ります。一年草であればその名の通り一年で枯れてしまいますので、植え替えは不要です。
種から育てた苗を地植えの場合は、本葉が6枚〜8枚に成長した苗になってから作業に移りましょう。株と株との間は30cm程度空けて植え替えてください。
種から育てた苗を鉢植えにして植え替える場合は、本葉が2枚か3枚に育ったときが植え替えのタイミングです。
1つのポットには1つの苗を植えていきます。根に傷がつかないようにしましょう。土も崩さないように慎重に植え替えを行ってください。
ポピーの植え付け時期は、3月〜4月と10月〜12月初旬に頃です。
地植えに場合は、アルカリ性の土にするために、牛糞や苦土石灰を混ぜた土を使います。水はけが良くないときは腐葉土を加えると効果があります。
植え付けの間隔は草丈が70cm未満の大きさであれば、20cmの間を空けて植え付けてください。70cmを超える株であれば、30cm〜40cmほど空けます。
鉢で植え付けするのであれば、市販の草花用の培養土もしくは小粒の赤玉土と腐葉土を、7:3の割合で混ぜたものを用意してください。
また、購入してきたポットから取り出すときに、根を傷めつけないように注意してください。苗の高さが70cm以下であれば、プランターには3株〜4株を植え付けてください。70cmよりも高いのであれば、一つのプランターに2株ほど植え付けます。
ポピーの種は、収穫してすぐに蒔かなければ発芽率が低下してしまいます。ポピーの種まきには、その年収穫した種を使って、秋頃に蒔いていきます。日の光が種に当たらないと発芽しないため、土の表面に種を蒔くようにして土を上から被せる必要はありません。
地植えの場合、自然にこぼれ落ちて翌年発芽するということがよくあります。自然に発芽させるのであればポピーは自家結実しにくい特徴があるので、2株以上は近接して植えておきましょう。
花後に種をつけるので、採取して保存するときは、乾燥を防ぐために密閉できる袋に入れて冷蔵庫で管理しましょう。
品種によって種まきの時期が異なり、アイスランドポピーやヒナシゲなどであれば9月〜10月の中頃に蒔きます。オニゲシは、3月〜4月か、10月〜11月が適しています。寒冷地での種まきは、春の季節に行うようにしてください。
ポピーの増やし方には、「株分け」と「根伏せ」という方法があります。
ポピーの株分けは、10月〜11月にかけて行うと良いです。株分けを行うのは大株限定です。
大株は手で分けるかナイフなどで切り分けてください。
地植えの場合、植えていたところとは別の場所を設けて植え付けます。鉢植えでは、新しい土を鉢に入れて植え付けます。
根伏せは10月〜11月頃に作業します。18cm程度の成長した根を、3cm〜5cmに切断します。
新しい土を入れた鉢などを、横に向けて寝かせていきます。乾燥を防ぐため、根の半分ほどを外に出すようにして、ビニールなどを用いて密閉した状態にします。葉が出てきたら密閉状態から解放させて育てていきましょう。
上手く育てば翌年には開花します。「種まき」でも増やせますが、根伏せでの増やし方が簡単なのでおすすめです。
ポピーの発芽温度は品種を問わず、15度〜20度となっています。いずれも耐寒性に優れていますが、耐暑性はやや低いといえます。
基本的には病気・害虫ともに気にかける必要はありません。しかし、蒸れを起こして葉や蕾などにかびが発生する「灰色カビ病」になることがあります。
灰色かび病は治療が非常に困難なため、症状が発覚したらその部分を取り除いて処分するようにしましょう。取り除いたのちに、有効な薬剤を散布しておくのも良いです。放置していると蔓延して拡大してしまいます。
防除対策として風通しの良い環境で育てるようにしてください。水やりの際も全体にかけるのではなく、株の根元近くに注ぐようにして与えてください。
黄色くなった葉っぱや枯れている葉っぱは、見つけ次第取り除きましょう。
ポピーの花言葉は「思いやり」、「いたわり」、「恋の予感」、「陽気で優しい」です。
家庭栽培でも育てやすいポピーの育て方についてご紹介しました。
栽培できる品種は多く出回っていますので、是非こちらの記事を参考にして育ててみてはいかがでしょうか。種まき時期や発芽時の気温などにさえ気をつければ、きっときれいな花を楽しむことができますよ。
GreenSnap編集部