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春の時期に見頃を迎える花といえば、桜が代表的です。庭木では3月下旬~4月上旬に全国的にソメイヨシノが開花し、お花見などの春らしいイベントが楽しめます。
桜は庭木だけでなく盆栽でも楽しむことができ、育て方も庭木とは異なります。お庭に桜の木を植えるスペースがないという方は、桜盆栽で楽しむ方法もあります。
桜盆栽の育て方や寿命などについて詳しく紹介していきます。
桜は他の樹木と比べると盆栽で育てるのが難しいといわれていますが、品種によっては初心者の方でも育てることができます。
「一才桜(イッサイザクラ)」や「十月桜」などの品種は育てやすく、一才桜はソメイヨシノの2週間後に開花します。十月桜は名前の通り秋にも開花する品種で、1年に2回開花が楽しめます。
その他、「八重しだれ桜」や「川津桜」も育てやすいですが、桜盆栽といえば一才桜が好まれることが多いです。
桜盆栽は、日当たりや風通しが良い屋外で保管します。日当たりは半日陰の場所でも育ち、直射日光に当たると葉焼けしてしまう恐れがあるので真夏では西日を避けましょう。
桜は寒さに強い植物なので、冬の時期も屋外で育てて問題ありません。開花して室内で観賞したい場合は、2~3日程度であればお部屋に置いても構いません。ただし、それ以上室内で保管すると木が弱ってしまうため、3日経ったら屋外に戻すようにします。
桜はもともと屋外で育つ植物なので、できる限り屋外で保管するようにしましょう。
桜盆栽は根も早く育つため、土の表面が乾いたタイミングで鉢底から水が流れるくらいまで水やりをします。季節ごとでは春~秋にかけては1日1~2回程度で、気温が涼しい朝と夕方に与えるといいでしょう。
冬の時期は1日2~3回が目安です。盆栽は水不足が枯れてしまう原因にもなってしまうため、水切れを起こさないようにすることが大切です。
水の与え過ぎも心配かもしれませんが、盆栽の鉢は浅いため他の鉢植えのように根腐れを心配する必要はあまりありません。
桜盆栽は、花が咲いた後から10月頃まで月1回程度有機性の固形肥料を株元に施します。梅雨~真夏にかけては肥料を与えると株が疲れてしまうため、この時期は肥料を控えるようにしましょう。
花後最初の肥料は液体肥料で慣らしておくことをおすすめします。
桜盆栽の植え替えは、2年に1回を目安に花が開花する前の2~3月頃に行いましょう。土は市販のもの、または赤玉土4:腐葉土3:黒土3の割合でブレンドされた土が適当です。
桜盆栽の植え替えの主な目的は土を新しくすることと根を剪定することなので、株を鉢から取り出した際は割りばしや手などで古い土を落として新しい鉢に植え替えます。
桜盆栽を今よりも大きく育てたい場合は、根の部分を整える程度で問題ありません。現在の大きさを維持したいという方は、根を思いっきり切り落としましょう。
植え替えした後は、お好みで土の表面にコケを張ることで和の雰囲気が一層増してきます。コケには保水効果が期待できるので、水やりが大切な桜盆栽にとっては大いに役立ちます。
桜盆栽は開花した後の花や枯れたり変色した葉を取り除くことで、病気を予防することがができます。桜の実がつくことで今後の花付きにも影響するため、見つけたら摘み取るようにしましょう。
桜盆栽には、アブラムシやハダニなどの害虫がつきやすいです。アブラムシは繁殖力が強く、5~11月頃まで活動して冬の時期は冬眠します。とくに春先に大量発生する傾向があるため、桜の芽や葉などを吸汁してしまいます。
アブラムシに牛乳をかけると窒息死するため、見つけたら牛乳スプレーや薬剤散布などで予防しましょう。
ハダニは0.5mm程度の小さな害虫で、葉の裏に寄生して葉の葉緑素を吸い取ってしまいます。梅雨明けから夏の時期に発生しやすく、高温で乾燥した環境を好みます。ハダニは水に弱いため、見つけたら盆栽を水に漬けるかハダニ専用の薬剤で退治することができます。
桜盆栽の花が咲かない時は、病気にかかっている可能性も考えられます。てんぐ巣病は春~冬の時期にかけて発生する伝染病で、カビの一種であるタフリナ菌が原因です。
てんぐ巣病にかかると枝の一部がホウキのように膨らんだ小枝が現れ、その小枝が伝染することで花数が減ってしまいます。てんぐ巣病の枝を見つけた場合は、その部分を切り取って燃やしましょう。切り口の部分には殺菌剤を塗布し、細菌やウイルスにかからないよう予防します。
その他、桜盆栽はせん孔褐斑病(せんこうかっぱんびょう)という病気にもかかりやすいです。この病気は5~6月頃に発生しやすく、葉の表面に丸い褐色の斑点現れて最終的には斑点部分に穴が空いて枯れてしまいます。感染した葉を見つけたら病気の葉を取り除き、薬剤を投与します。
日頃から桜盆栽を手入れしていても病気にかかってしまうことがあるため、病気を見つけたらなるべく早めに対処することで病気の悪化を防ぐことができます。
桜には多くの品種がありますが、庭木のソメイヨシノの寿命は100年程度といわれています。
桜盆栽の場合も育てる品種によって変わりますが、一般的に寿命は数十年ほどのようです。
桜盆栽は室内でも春が感じられ、庭木とはまた違った楽しみ方ができますね。日本では庭木といえばソメイヨシノがとても有名ですが、桜盆栽で育てる一才桜などの品種もかわいらしいです。
桜盆栽を育てることは一般的に難しいといわれていますが、植え替えは毎年する必要もなく基本的な手入れをしていれば育てられるでしょう。
盆栽をご自分で育てて開花した時はとても感動するので、ご興味があればぜひ桜盆栽を育ててみることをおすすめします!
GreenSnap編集部