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メロンはアフリカ大陸・インドを原産とする、ウリ科キュウリ属の野菜です。初夏に旬を迎えるメロンは、ひとくち食べれば暑さが吹き飛んでしまうような甘さを持っています。メロンパンやメロンソーダなど、普段目にする機会が多いのも納得できますね。
今回はそんなメロンの育て方についてご紹介します。
メロンには日当たりと水はけがよく、比較的温暖な環境が適しています。なかでも生育適温のキープは難しく、昼間は25〜28℃、夜間は18〜20℃に保つ必要があります。冷え込む夜間には、マルチングやホットキャップを設置するなどの保温対策を取りましょう。
地植えでメロンを栽培する場合、1つ目の果実が結実するまでは降雨のみで過ごします。果実がついたあとからは毎日朝晩の2回、たっぷり水やりしてください。
鉢植え・プランターでメロンを栽培する場合は、表土が乾いたらたっぷり水やりします。やがてメロンの収穫期前に葉が枯れ始めるので、そのタイミングで水やりをストップしましょう。こうすることで糖度の高いメロンを収穫できますよ。
メロンには水はけのよい土が適しています。「赤玉土小粒7:腐葉土2:バーミキュライト1」の割合で混ぜた土に10g/㎡の緩効性化成肥料を加えたものを使います。市販の野菜用培養土を使用しても構いません。
植え付ける2週間前に100g/㎡の苦土石灰を混ぜ合わせます。さらに植え付け1週間前には2kg/㎡の堆肥と、100g/㎡の化成肥料を加えて混ぜ込んで完了です。
植え付けの際に元肥として、1㎡あたりの成分量で、「チッ素10g、リン酸15g、カリ15g」を施します。
そのあとは実がついたときと、実が大きくなりはじめたときの2回に分けて、株元に10gの緩効性肥料をあたえましょう。
メロンの発芽適温は28〜30℃と高いので、暖かくなる4〜5月に苗植えします。
鉢植え・プランター栽培の苗植えでは、深さ30cm以上の10号鉢に1株、60cmプランターに1〜2株植え付けていきます。
地植え栽培の苗植えでは、事前に準備した土で幅70〜100cm・高さ10cmの畝をつくります。そこに株間を60cm以上あけて苗を植え付けましょう。
植え付け直後は、マルチングやホットキャップで苗の保温に努めることをおすすめします。
メロンは種まきで増やせます。3〜4月からメロンの種を苗へと育てはじめましょう。
メロンは本葉が5〜6枚になる6月と、子づるの伸びる7月の2回、つるを整理しましょう。
6月の剪定では、株の頂点を摘み取る「摘心」をして草丈を制限し、子づるの発生を促します。既に子づるが生えている場合は、状態のよいものを数本残して他は摘み取ってください。
7月の剪定では、本葉が20〜25本ついている子づるの先端を摘心します。さらにそれぞれの子づるの4節目までに生えている孫づるを摘み取り、その先の雄花を残しておきましょう。
メロンの結実をより確実にするため、6月の開花以降に人工受粉をしていきます。
花の付け根が膨らんでいない雄花を摘み取って、花の付け根が膨らんでいる雌花にこすりつけましょう。
メロンは低温では追熟が進まないため、熟すまで常温で保存してください。 熟したメロンは種を取りラップに包めば、10日ほど冷蔵保存できますよ。
メロンはただ甘いだけではなく、健康にもよいのが特徴です。メロンに多く含まれるカリウムは、体内の老廃物や余計な塩分を排出する利尿作用があります。赤肉種には抗酸化作用の高いβカロテンも豊富に含まれているので、食後にメロンをとるのがおすすめです。
メロンの根は浅く横に広がる性質があるため、とても多くの酸素を必要とします。
水はけが悪くなると呼吸が満足にできず、収穫直前に枯れてしまう「急性萎凋(いちょう)症」を発病するリスクが高まります。
メロン栽培では湿度管理や水のやりすぎに注意してください。
GreenSnap編集部