warning
error
success
information
サボテンはアメリカ大陸を原産とする、サボテン科サボテン属に分離される植物の総称です。あまり手入れしなくとも成長していく、育てやすさが魅力ですが、品種によって適した環境が異なるため、知らずに育てていると枯れる可能性もあります。
今回は、そんなおしゃれで繊細な多肉植物、サボテン全般の育て方の基本をご紹介します。
サボテンには日当たりのよい環境が適しています。夏はとくに葉焼けしないよう注意しつつ、よく日に当てて育てましょう。
冬の気温5℃以下のような寒さのときは、屋内に入れて管理するとよいです。しかし窓際は外気とほぼおなじ気温なので、窓から離れた場所に置くようにしてください。
また、サボテンはもともと湿度が低く乾燥した場所に生えている多肉植物なので、高温多湿環境である日本では育ちにくいとされています。よって室内で育てられる小さな品種を選ぶとよいでしょう。
サボテンの水やりは、基本的には土が乾いたらたっぷりと与えてください。ただし、5〜9月に生育期、12〜2月に休眠期を迎えるため、季節によって水やりの頻度は変わります。生育期は土が乾いたら、休眠期は断水気味で育ててください。
サボテンは乾燥した環境を好むため、水はけと通気性のよい土を使いましょう。「赤玉土小粒6:腐葉土2:川砂2」の配合土や、「川砂8:腐葉土2+くん炭を1割混ぜたもの」などの配合土がおすすめです。
または、市販の多肉植物用培養土やサボテン用培養土を用いてもよいでしょう。
サボテンへは、元肥として植え替えのときに緩効性肥料を施します。追肥は生育期である5〜9月の間に、月2回ずつ液肥を施すとよいでしょう。
サボテンより一回り大きな鉢を用意します。植木鉢の場合は素焼き鉢、鉢の場合には磁器やプラスチック製の鉢を選ぶとよいでしょう。
くれぐれも、サボテンに対して過度に大きすぎる鉢を使わないようにしてください。土が多すぎることで、サボテンの根が吸収する以上の水をあたえることになり、根腐れの原因となりかねません。
サボテンを植え付け・植え替えする時期は、3〜4月が適期となります。ここで大切なのは、植え付け・植え替え1週間前から水やりをストップすることです。
土が乾燥していることにより、鉢から株を抜きやすくなるので、株への負担を最小限に抑えられます。植え替えに関しては、1〜2年に1回を目安に行ってください。
植え替え直後のサボテンは、傷ついている状態なので、以下の2点を守るようにしてください。
サボテンは植え替え直後に水やりをすると、整理した根が水を吸収しきれず、根腐れを起こしてしまうことがあります。植え替えから1〜2週間たってから水やりを再開しましょう。
サボテンは植え替え直後に直射日光が当たると、最悪の場合枯れてしまう可能性があります。植え替えから1〜2週間は半日陰で管理しましょう。どうしても日陰に移動させられない場合は、キッチンタオルや新聞紙でサボテンをおおってあげるとよいでしょう。
植え替えの際に、葉や茎が飲みて形が乱れているようであれば剪定します。根元に「仔吹き」という小さな芽が出ている場合は、付け根から切り取ってしまいましょう。
剪定した葉や仔吹きは、挿し木や葉挿しをすることでサボテンを増やせるので、とっておくとよいです。
基本的にサボテンはとても丈夫な多肉植物ですが、水やりが多すぎたり、日当たりが強すぎると、根腐れや葉焼けを起こして枯れることがあります。
これらの生育不良を起こしたときは、「胴切り」という方法で復活ができますが、そうならないように、適切に管理しましょう。
4〜9月が挿し木の適期です。切り取った仔吹きの切り口を、日陰で2〜3日乾燥させたのち、川砂やバーミキュライトの上に乗せます。1ヶ月ほどすれば根が生えてくるので、十分な根が生え揃ったら鉢に植え直しましょう。そのあとは1週間ほどかけて日向に移動させて、水やりします。
3〜5月が接ぎ木の適期です。台木のサボテンと、増やしたい接ぎ穂のサボテンをそれぞれ水平に切り、断面を密着させます(胴切り)。そしててっぺんに綿を乗せ、糸を使い動かないよう固定したら、日陰の乾燥したところで管理しましょう。
サボテンの発芽温度は20〜25℃なので、20℃以上の気温が多い3〜10月に種まきするとよいでしょう。
サボテンの栽培では、カイガラムシやハダニ、ネジラミの発生に注意が必要です。発見したら薬剤散布をしたり、歯ブラシを使ってこすり落とすなど、積極的に駆除しましょう。
サボテンは花を咲かせる品種と、咲かない品種が存在します。花を咲かせる品種は、まるで株から顔を出しているかのように、きれいな花を咲かせます。色鮮やかでかわいらしい限りですが、厳しい環境下で子孫を残すためにサボテンが編み出した手段なのです。
サボテンには約140属2,000種の種類が存在しています。それぞれ、太り方の違いやトゲのつき方、色など、さまざまな特徴があるので、ぜひ自分好みのサボテンを見つけてみてください。
サボテンは一般的に育てやすいといわれますが、デリケートな一面も併せ持っているので、要点を抑えて栽培することが重要です。一度慣れてしまえば簡単に育てられるので、自分にあう素敵なサボテンを見つけてみるのも面白いかもしれませんね。
GreenSnap編集部