warning
error
success
information
ニンニクは秋頃に植える時期を迎える、家庭菜園でも人気の野菜です。栽培期間は長いですが、プランターで簡単に育てられるので挑戦してみましょう!
今回は、香りも栄養も満点の野菜、ニンニクの育て方をご紹介します。
ニンニクは適度な日当たりと風通しの良い場所を好みます。また、基本的には冷涼な環境を好み、生育温度は15〜20℃ほどです。
ニンニクをプランターで栽培する場合は、小さい品種なら深さ15cm以上あれば問題ありません。大きい品種の場合は深さ25cm以上の標準650型などのプランターを使うといいでしょう。
ニンニクの植え付けは9月下旬〜10月上旬ごろに行います。発芽温度の地温20〜25℃を目安に、涼しい気候になったら植え付けてください。
暑い時期に植えると病気になりやすくなったり、反対に植える時期が遅いと根張りが甘くなって、収穫までに太りにくくなるので、気温を計りながらちょうどよい時期に植えるのが大切です。
また、とくに畑栽培や露地栽培では植え付け前に畑の準備をする必要があります。土作りにはだいたい3週間ほどかかるので8月ごろから準備しておくといいでしょう。
ニンニクは種まきではなく球根を植えて栽培します。市販には食用と区別するために「種球根」「種球」という名前で出回ることもあります。
栽培用のニンニクを入手したら、外側の皮を向いて一片ずつばらしましょう。一片ごとについている薄皮は剥いても剥かなくても大丈夫です。
できるだけ大きくて形が良いものを選ぶようにし、黒く変色した部分があるものや、萎びているもの、小さいものは除きましょう。
市販の種球根だと、あらかじめ一片一片ばらしてあるものや、生育に向かないニンニクは取り除いてある場合が多いです。
なお、ニンニクはスーパーで売られている食用のものでも育ちますが、栽培地域に合わせた品種を選ぶと育てやすいので、できるだけ栽培用の品種名・特徴が明確な種球根を使うようにしましょう。
ニンニクは保水性と排水性のバランスのとれた用土を好みます。市販の野菜用培養土を使うようにしましょう。
自分で配合する場合は、赤玉土小粒6:堆肥3:バーミキュライト1の基本的な比率でかまいません。また用土1Lに対し、緩効性化成肥料を20g混ぜて1週間馴染ませ、その後さらに苦土石灰を2〜5gほど混ぜ合わせてください。
さらに1〜2週間、土をなじませてから植え付けに使います。
なお、株間は品種の大きさに合わせて、10〜15cmほど開けておきましょう。2〜3株育てられますが、3株にすると小さいニンニクになります。
ジャンボ系の品種を植える場合、深さは種球根の長さ3倍を目安にしてください。
プランターでニンニクを栽培する場合は、基本的には土が乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。
植え付け直後の秋と翌年の春以降は生育期になるので、土の表面が完全に乾いたら水を与えるようにしてください。
冬は休眠期に入るので、土の表面が乾いてから3〜4日程度経ってから与えるくらいが目安です。
ニンニクは保水性と排水性のバランスのとれた用土を好みます。適正なpH値は5.5〜6.0が目安です。植え付けの2〜3週間前から土の準備を始めるようにしてください。
畑1㎡あたり苦土石灰を100gほどまいてよく耕し、その1週間後、1㎡あたり堆肥2kg、緩効性化成肥料を100gほどまいて、よく耕してください。植え付けはそのさらに1週間後です。
地植えでニンニクを栽培するとき、基本的に水やりはほとんど必要ありません。とくに休眠期の冬は水を与えすぎると球根が腐るので控えてください。
暖かい春夏秋は、何日も雨が降らずに乾燥状態が続いているときに限り、水やりをするようにしましょう。
ニンニクの肥料は、収穫までに2回追肥します。
1㎡あたり20g、もしくは1株あたり5gほどの緩効性化成肥料かぼかし肥料などの有機肥料を、葉の広がりの外側に合わせて施し、土とよく混ぜて、最後は株元に土寄せしましょう。
ニンニクの草丈が10〜15cmほどになったら、芽かきをしてください。時期の目安はだいたい10月中旬〜11月下旬ごろです。
1株から2本の芽が出ていたら、生育の弱い方の芽を引き抜くか、ハサミなどで取り除いて一本にします。
ニンニクが春にトウ立ちして花芽が伸び始めたら、早めに手で折って摘み取ってください。時期的には翌4月上旬〜5月中旬ごろです。葉の先端と同じ高さまで伸びたら折り取るようにするといいでしょう。
花芽摘みをすることで、根の肥大化を促していきます。ちなみに取り除いた花芽は、ニンニクの芽として食べられます。
ニンニクの収穫時期は、翌5月中旬〜6月下旬ごろです。暑くなると地上の茎葉が枯れ始めますが、下葉が3〜4枚枯れたころを目安にするといいです。3分の2ほど枯れたのを目安に、晴れた日を選んで収穫してください。
詳しい収穫方法や、収穫後の保存方法などは、こちらの記事でご紹介しています。
ニンニクはコンパニオンプランツとしても活用されるほど、病害虫には強い性質を持っていますが、さび病やモザイク病などの病気にはかかりやすいので、注意してください。連作障害はほとんどでません。
また、ネギ科の植物にのみ発生するネギアブラムシを引き寄せます。(ただしこれによって、他の作物に影響を与えるアブラムシを忌避していることにもなります。
ニンニクは比較的、連作障害が起きにくい野菜です。ただし、3年以上同じ場所で育てると、「黒腐菌核病」「紅色根腐病」「モザイク病」などの病気のほか、「イモグサレセンチュウ」などの害虫が発生しやすくなるので注意しましょう。
連作障害の予防のためには、畑土を熱消毒するか、輪作をして連続して同じ場所で育てないようにするといいです。プランター栽培なら、新しい土を使うようにすれば問題ありません。
ニンニクはコンパニオンプランツとしての側面もあるかたわら、栄養面でも、食欲を刺激する香りでも、食卓に欠かせない野菜の一つです。とくに冬の休眠期は乾燥気味に育てることを意識して、ぜひ栽培に挑戦してみてください。
marie
季節屋
GreenSnap編集部