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ブロッコリーは健康野菜としてなじみ深い野菜のひとつですね。あまり家庭菜園で育てるイメージがわかないかもしれませんが、育てやすい品種を選べば簡単にプランターで育てられて収穫もできますよ。
今回はそんなブロッコリー栽培について、育てやすい品種や苗の植え方から収穫時期について、詳しい育て方をご紹介していきます。
ブロッコリーは生育適温が15〜20度ほどの、やや冷涼な環境を好みます。種まきから収穫まではだいたい4〜5ヶ月ほど、苗の植え付けから収穫までは3〜4ヶ月ほどかかるので、栽培期間はやや長めです。
とはいえ栽培難易度はそこまで高くはありません。寒さに当たることで花芽分化が進んで可食部である花蕾が育ちます。寒さ暑さにも少し耐性があるので、夏まきと春まきの年2回ほど育てられますよ。
種まきからでも育てられますが、温度管理などが必要になるので、初心者は苗を入手して植え付けから育てるのがおすすめです。
家庭菜園でブロッコリーを育てるときは、栽培地域と時期に合った品種を選びましょう。
また、ブロッコリーには下記のようなタイプがあります。
なかでも育てやすい定番品種となっているブロッコリーをいくつかご紹介します。
頂花蕾のみを収穫するタイプのブロッコリーで、環境適応力が高く、大型で豊満な花蕾を収穫できます。耐暑性もやや高く育てやすいです。
頂花蕾のみを収穫するタイプのブロッコリーで、個体差が少なく安定して収穫ができます。
茎ブロッコリーのひとつで、耐暑性が高いので夏まき(秋植え)向きの品種です。甘味のある茎が特徴です。
ブロッコリーの苗の植え付け時期は、早生〜中晩生であれば8月中旬から下旬までに、晩生品種であれば10月上旬から中旬までの間に行いましょう。
暖地の場合は上記の時期より半月ほど後ろ倒しに、寒冷地であれば7〜8月の時期に苗の植え付けをしてください。
キャベツの仲間でもあるブロッコリーの故郷は、キャベツと同様に地中海沿岸地域です。そのため、ブロッコリーは比較的日当たりのいい場所に植えましょう。
ブロッコリーを日当たりの悪い環境で育ててしまうと、生育が鈍くなります。収穫ができないわけではありませんが、生長が遅くなったりもしくは大きく育ってくれなくなります。
日当たりのよい庭がない場合は、プランターなどの移動が可能な容器で栽培をするほうが、設置場所の調節が可能なのでおすすめです。
ブロッコリーを栽培するときは、水はけがよく肥沃な土を用いましょう。酸性の土だと根こぶ病が出やすくなってしまうので、苦土石灰でpHを6.0〜6.5ほどに調整する必要があります。
プランターでブロッコリーを育てるときは、元肥配合済みの野菜用培養土が便利でおすすめです。
もしも自分で配合する場合には、【赤玉土小粒6:腐葉土3:バーミキュライト1】の割合で混ぜ、土1ℓあたり20〜30gの緩効性化成肥料を入れておきましょう。その1週間後1ℓあたり2〜5gほどの苦土石灰をよく混ぜて、さらに1週間寝かせてから羽越kに使います。
畑や花壇などの露地栽培でブロッコリーを育てるときは、2〜3週間前から土づくりの準備をしましょう。
まず畑1㎡あたり200gほどの苦土石灰をいれて深さ20cmほどまで掘り返しながらよく混ぜます。その1週間後、1㎡あたり堆肥を2kg、緩効性肥料を100gほど混ぜて、さらに1週間置いてから植え付けにそなえましょう。
ブロッコリーの苗を選ぶときは、秋植えなら本葉が5〜6枚あるものを。春植えならば本葉が4枚ほど出ているものを選びましょう。そのほか、下記のような状態がいい苗を選ぶときの目安となります。
ちなみに苗が園芸店などに並ぶのは、春なら3月下旬頃から、秋は8月中下旬頃からになっています。
プランター栽培でブロッコリーを育てるなら、水やりは基本的には土の表面が乾いてからたっぷりと与えれば問題ありません。ブロッコリーは湿度に弱い野菜ですので、乾燥気味に育ててあげるといいです。
また、夏場は日中の暑さが極まる時間帯を避けて水やりし、反対に冬場なら日中の暖かい時間帯に水やりをしましょう。排水対策を取っておくのも有効です。受け皿に水が溜まったままになる状態もよくないので捨ててください。
畑や露地栽培でブロッコリーを育てる場合は、水やりは基本的に不要です。雨の水分だけで地中から根が吸い上げて育っていきます。
ただし、10日以上雨が降らずに土が乾燥しきっている場合は、たっぷりと水やりをするといいですよ。
ブロッコリーは肥料を適切に与えた分だけ、株がぐんぐん生長するかなりの肥料食い植物です。そのため、しっかりと肥料を与えることが美味しく収穫するためのポイントです。
ブロッコリーの追肥は植え付けから収穫まで2回ほど行います。
ブロッコリーに追肥するときは、化成肥料を1㎡あたり20〜30gか、1株あたり5gほどが目安となります。また、肥料をまく位置は次の通りです。
肥料をまいたら、まわりの土と混ぜながら株下に土を盛るようにして土寄せをしましょう。
ブロッコリーの収穫は、秋植えなら早生・中晩生種で10月〜12月、晩生で2〜3月です。春植えなら5月中旬〜6月上旬に収穫をしましょう。暑くなりすぎると風通しが悪くなったり害虫も発生しやすくなるので注意してください。
見た目の目安は次の通りです。
一度頂花蕾を切り取ったあとに出てくるわき芽を成長させることで、1株で2回の収穫を楽しむこともできます。
頂花蕾を収穫するときはブロッコリーの葉をかきわけ、頂花蕾の下15〜20cmほどの部分の茎を、清潔なナイフで切り落としてください。
側花蕾を収穫するときは、スティックセニョールなら茎を20cmほど、普通のブロッコリーなら茎を3〜4cmほど残してハサミで収穫しましょう。
側花蕾タイプや両採りタイプのブロッコリーは、長期的な収穫ができます。そのため収穫は晴れた日に行って切り口がすぐ乾くようにすると、病気を予防できます。さらに1回目の収穫後に肥料を追加しておくと、次の収穫量や質を上げることができます。
ブロッコリーは収穫後そのままにしておくと、あまり日持ちしません。収穫後の保存期間の目安は、サランラップで包んで野菜室で約3日ほど、軽く茹でて冷凍保存すると約1ヶ月となります。
アブラナ科であるブロッコリーは害虫の被害にあいやすいです。とくに春まき春植えの栽培では、防虫ネットをかけておくと予防対策につながります。
ブロッコリーは耐寒性があまりないので、とくに路地栽培をしている場合は霜よけをしっかりとしておきましょう。敷きわらかマルチなどを貼って地温が下がりすぎないようにしてください。
ブロッコリーをプランターで育てる場合には、日当たりがよく暖かめな場所に移動をさせてあげましょう。
これは初心者向きではありませんが、ブロッコリーは種まきをして育苗してから育てることもできます。
ブロッコリーの種まき時期は、2月頃と7月頃の2回あります。家庭菜園でブロッコリーを栽培するのには、夏まきがおすすめです。
今回は身近な食材でもあるブロッコリーの育て方についてご紹介しました。
鮮やかな緑色なので、料理の彩りを加えられるだけではなく、それらの豊富な栄養素のほか、抗酸化成分&抗がん成分までも入っているため、健康的な生活のための食材としても大いに育てがいがあるといえるでしょう。
これほどに充実した野菜でありながら、虫さえ防げれば育てやすいので、是非とも栽培を挑戦してみてください。収穫時期が送れないようにして、おいしい野菜生活をはじめてください。
GreenSnap編集部