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ブルーベリーは「ベリーの王様」ともいわれ、日本でもよく知れ渡っている果樹です。食用としても販売され、目を良くしてくれる効果があるといわれています。実がなるまでに2年ほどかかりますが、育て方は果樹の中ではとてもかんたんな方。今回はそんな人気のブルーベリーの木の育て方について詳しくご紹介していきましょう。
ブルーベリーは寒さにも強い果樹で、鉢植え栽培も地植え栽培も可能です。
ただし、寒冷地に積もる雪に耐えかねて、枝が折れてしまうことがあるので、鉢植え栽培の場合は、雪が積もらない軒下などの場所に移すようにしましょう。もしくは、雪が降るはじめる時期が来たら、鉢ごと倒して春になるまでそのままの状態で管理するのもいいでしょう。
ブルーベリーの実を収穫したいなら、日当たりの良い場所での管理をおすすめします。半日陰で配置する場合は、数時間だけにしておきましょう。
また、ブルーベリーは耐陰性が強いため、半日陰で管理することも可能ですが、花や実のつき方が悪くなってしまう可能性もあるので注意しましょう。
ブルーベリーは乾燥に弱いうえ、吸収力が強いため、水がとても大好きな果樹です。それゆえ、水やりは欠かさず行います。
ブルーベリーの木を鉢植えで育てる場合は、夏場の気温の高い気候のときは、朝と晩の2回水やりをしましょう。水の量は鉢の底から水が出てくるです。基本的には、たくさん雨の降った日以外は、毎朝の水やりが重要です。
ブルーベリーの木を地植えしている場合は、10日〜14日に1度の水やりを施しましょう。乾燥した日と雨が降った日水やりの調節することが大切です。
冬の時期で乾燥する日が継続した場合、水やりの間隔を短くして与えましょう。冬場でも乾燥させないように見守りつつ水やりをします。
土が白い色になっているときは乾燥している証拠で水の吸収率が悪くなります。水が切れてしますと全体に行き渡らなくなりやすいです。
その場面に出くわしたときは、バケツに鉢ごと入れて水を注いであげましょう。浸水時間は10分程度です。
ブルーベリーへ肥料を与える時期は、新しい芽が出てくる3月までに済ませておきましょう。
また、ブルーベリーの実がつきやすい5〜6月と、8〜9月にお礼肥(花を咲かせた後や実を収穫したあとに、消耗した植物を回復させるために行う作業のこと)として、追肥を行う場合もあります。
また、ブルーベリーは酸性の土壌を好む性質がありますが、一般的な化成肥料を使うと、土壌が中和され生育不良を起こすことがあります。
ブルーベリーに肥料を与えるときは、窒素分に「硫酸アンモニウム」が使われているものを選ぶか、ブルーベリー専用肥料も販売されているので、そちらを使用しましょう。
ブルーベリーの木の栽培には、酸性の土を使いましょう。水持ちの良い土を使うと、なお良いです。
酸性の用土を使用する理由は、酸性の成分である土でなければ栄養素が吸収できなくなり、ブルーベリーの苗木が段々と弱くなって、最終的には枯れてしまうからです。また、実結を良くさせるためにも酸性の土を使うのが好ましいです。
酸性の用土をつくるには、ピートモスと鹿沼土と腐葉土を4:3:3の割合で配合するのがおすすめです。ブルーベリーを地植えする場合も、プランターや鉢植えにする場合も、同じ配合土です。地植えの場合は、鹿沼土を庭先にある土でも構いません。
さらに市販で販売されているブリーベリー専用の土でも育てることができます。
ブルーベリーの苗木の植え付けには、庭に地植えする方法と、プランターや鉢に植えて育てる方法の2つがあります。また、ブルーベリーは種まきから育てることも可能ですが、初めての栽培は苗木の植え付けが一般的です。
地植えの場合は、酸性の土を耕します。植えたい場所に、ブルーベリーの苗がすっぽり入るぐらいの穴を掘ります。だいたい深さは30㎝を目安に掘っておきましょう。
根が地面の近くを広がっていくように植えます。土を踏み固めないように土を元に戻していきましょう。土の上には、藁や籾殻を敷いて乾燥予防をしておきましょう。
次に鉢植えの場合は、植え付ける苗より一回り大きめの鉢を用意します。
その鉢に鉢底石を敷いてその上に用土を3分の1流し入れます。鉢の中心に来るように苗を植えます。隙間がないように土を苗の周りに敷き詰めていきます。植え替えが終わったら水やりをしてあげましょう。
ブルーベリーを鉢やプランターで栽培している場合は、毎年新しい土に植え替えると良いでしょう。根を切らないように古土を揉みおとし、ひと回り大きな鉢へ植え替えます。
このとき、鉢底にはある程度の新しい土を敷いておいてください。苗木が深植えにならないように注意しましょう。植え替えが終わったら、たっぷり水をあげておきます。
ブルーベリーの実を収穫するには、2品種以上植え付ける必要があります。1品種だけでは結実せずに収穫できない性質があるので、同じ系統から2品種以上を並べて育てるようにしましょう。
ブルーベリーの品種には、暖地向きで育てやすい「ラビットアイ系」、寒さに強い「ノーザンハイブッシュ系」、広範囲で育てられる「サザンハイブッシュ系」の3系統あります。
ブルーベリーの増やし方には、「種まき」と「挿し木」があります。
ブルーベリーの種まきを行う場合は、完熟した実をすり潰して種を取り出しましょう。ブルーベリーの種には白色と茶色の種がありますが、茶色の方を収穫するようにしてください。白色の種は発芽しません。
種は乾燥させられる場所で管理し3月頃まで保管しましょう。市販で売っているガーゼを水で濡らして上に種を置きます。ガーゼは乾かせないようにこまめに水で湿らせておきましょう。
発芽が確認できたら、種まき用のポットにブルーベリー専用の用土などを入れて育てていきましょう。
ブルーベリーの挿し木には、緑枝挿しと休眠挿しの2種類の方法がありますが、ここでは緑枝挿しの方法をお教えします。
新梢(新しい枝や葉)を用いて行います。樹勢が良いのは新しくでた枝や葉の年数が多いことです。この新梢を約10cmほどの長さにカットします。2枚の葉を残して、そのほか全部取り除きます。
2枚の葉をさらに半分に切断しておきましょう。摘み取った先端を、ナイフなどで斜めに切除します。育てる容器の用土を入れて挿します。
ブルーベリーの枝を良い状態で保ったり、病害虫予防や果実がよくつくようにするためにも、剪定作業はとても大切です。
冬の時期の剪定は、ブルーベリーの木の成長が止まる落葉期(12〜2月頃)が適期です。寒い地域の場合は、雪が積もる前に枝を切り落としておくと良いでしょう。
夏はブルーベリーの成長期にあたるので、剪定の効果が出やすいです。6月下旬頃に長く伸びている枝先を1/3ほど剪定しましょう。
ブルーベリーは植え付けてからの年数別でも、剪定の仕方が少し異なります。詳しくは下の記事を確認してください。
病気や害虫の被害があまりない果樹なので、無農薬で栽培されていることがほとんどです。
ただし、まれに灰色かび病という病気にかかることがあります。灰色カビ病を見つけたらすぐにその株を切って処分しましょう。切ったあとは、殺菌剤を使用して防除しておきましょう。
また、アブラムシもつくことがあります。特に新梢の所につきやすいです。アブラムシを発見したら、すぐさま駆除に取り掛かりましょう。
虫ではないですが、花や実を食べに狙ってくる鳥がいますので鳥対策も施しておきましょう。鳥対策には、ネットを貼って防護するのが一番です。
2品種以上植え付けてもブルーベリーがうまく実結しない場合は、まず土、肥料、水の3点に問題がないかを考えてみましょう。
ブルーベリーを栽培している土が固くなっている場合は、土をふかふかの状態にしてみてください。ブルーベリーの根は細いため、固い土では根が上手く成長しないことがあります。
また、肥料のバランスも大切です。ブルーベリーは硫酸アンモニウムなどの窒素肥料を混ぜ込むことで、より実がつきやすくなります。
それでも実がならない場合は、水が不足している可能性もあります。マルチングをするなど、乾燥対策を施してあげてください。
ブルーベリーの収穫時期は、サザンハイブッシュ系は5月下旬〜7月中旬でハイブッシュ系は6月中旬〜8月上旬で、ラビットアイ系は7月中旬〜9月上旬頃が目安となっています。
ブルーベリーの収穫は、果実の全方面が完全に青色に変わってから5日前後してからです。完熟してから収穫しましょう。
ブルーベリーの果実にはアントシアニンが豊富に含まれていて、目に良い果物だといわれています。また、ブルーベリーは皮ごと食べることができるため、ほかの果物と比べても食物繊維も豊富。さらには必須アミノ酸もたくさん含まれているなど、とても栄養価が高いのです。
ブルーベリーの花の開花時期は5月から9月頃までです。花は下向きに咲き、鐘の形をしています。花色は、白や薄いピンク色です。実の形とほとんどそっくりで、色が異なるだけのようにも見えます。
ブルーベリーの花言葉には、信頼・知性・実りのある人生といった意味が込められています。夏の季節になるとたくさんの果実を実らせる様子から「実りのある人生」とつけられたそうです。
ブルーベリーの栽培はさほど難しくなく、栽培地域に合わせた品種を選べば、地植えでほったらかしにしても育っていきます。大株になると毎年たくさんのブルーベリーを収穫できますよ。
初心者にも育てることができることができるのでこちらの記事を参考にして育ててみてください。
GreenSnap編集部