warning
error
success
information
クワは蚕を育てる際の餌としてもよく知られている落葉樹ですが、クワの実や葉にはビタミンなど身体に良い成分が沢山含まれているため、蚕だけでなく私達にも嬉しい植物なんです。クワの果は、生で食べるだけでなく、ジャムやゼリーなどにも加工されています。
そんな桑の木の育て方について紹介します。
クワの木を育てるときは、日当たりの良い場所に植え付けましょう。日陰でもよく育ちますが、花つきが悪くなってしまい、実の収穫量が減ってしまいます。
クワの木を育てるときは、地植えができる環境を用意しましょう。
ベランダでも育てることはできますが、株が大きく育つためずっと鉢植えをベランダに置いて育てるのにも限界があります。そのため、最終的には地植えにしてあげるのが理想的です。
クワは水を好む植物なので、適度に湿度がなければ枯れてしまいます。クワを鉢植えで育ててときは、土の表面が乾いていたら鉢底から滲み出るくらいたっぷりと水をあげましょう。
クワを地植えにしている場合は、土がよほど乾燥していない限りは、自然の雨に任せて育てても大丈夫です。逆に水をあげすぎてしまうと、根腐れを起こしてしまいます。
根腐れを起こすと、土と水の隙間がなくなり、根が呼吸できなくなり酸素不足に陥ってしまいます。空気が入り込める適度な隙間をつくるためにも、適切な水やりをします。
土の表面を触って確認し、乾燥した頃になると土の中に古い空気や水が残った状態になっています。このタイミングで上手に水をあげることで、古い空気や水を押し出すことができ、植物に新鮮な空気と水が与えられ、元気に育ちます。
クワを育てるときは、3月と6月に速効性の化成肥料を与えます。3月の肥料はクワの開花に備え、6月の肥料は花が終わったあとの株に栄養分を補給させるためにあげます。
そして、12月には寒肥として緩効性の有機肥料を与えます。この時期は、植物の成長がほとんど無い寒い時期ですが、土の中で肥料が植物に吸収されやすい形に変わり、成長期である春に効き目を発揮してくれます。
3月と6月の肥料は忘れてもさほど問題はありませんが、12月の寒肥はとても大切なので忘れてしまわないように気をつけましょう。
クワの木は基本的には水はけと水もちのバランスが取れた土を好みますが、土壌に適応する力が強いため、やせ地でもよく育ちます。
市販の花と野菜用の培養土などを使えば充分に育ってくれます。自分で土を配合したい人は小粒の赤玉土と腐葉土を6:4の割合で混ぜ合わせます。
クワを地植えをする際、土の水はけ具合が気になる場合は、株を植えるために掘った土に腐葉土を2割か3割程混ぜておきましょう。
クワの植え付け時期は、鉢植えの場合も地植えの場合も春先の3月から4月が適期です。とはいえ、クワは寒さに強く-20度まで耐えることができるので、10月から4月までの間で植え付けを行うことができれば、いつ植え付けても大丈夫です。
クワは樹の高さが高くなるので、鉢植えで育てたい場合は園芸用に品種改良された樹勢の弱いタイプのものを使うのがおすすめです。
また、自分が育てた株から採取した実から種を取った場合は、すぐにまくことも可能ですが、クワの種は乾きすぎると発芽しなくなり、実を収穫できるまでには3年から4年程の時間がかかるため、一般的には種まきの作業は行われません。
クワを種から育てるのは、栽培に十分慣れてきた頃にチャレンジするのがおすすめです。
クワの木の増やし方は、2月から3月の中旬に冬越しした枝を使用する「古条挿し」と、
6月から7月の間に新しく伸びてきた枝を使用する「新芽挿し」の、2パターンの方法があります。
適期にクワの枝を15cmから20cmほどの長さに切り、上の方の葉っぱ2枚程を残してほかの葉は全て切り落とします。その後、赤玉土などの挿し木用に用意してた土に枝を挿して行きましょう。土が乾いてしまわないように、水やりをして日陰で管理しましょう。
クワの木は日本の環境にとっても適していて、余計な手間がかからないことで有名です。病害虫の心配も特になく、使用する薬の種類に悩むことも、無農薬で育てる方法に悩むこともありません。
しかし、クワの実が落下してしまったものをそのまま放置していると菌が繁殖してしまい、病気になってしまいます。綿状に白いカビが生えるこの状態の事を菌核病といいます。
菌核病にかかってしまうと、やがて枯れて株が死んでしまうので、ほかの植物にカビが伝染らないように処分し、株の周りの土もできるだけ取り除いて処分します。
ララベリーやポップベリーなど、1本で結実する品種もありますが、クワは雌雄異株のため、別個の品種を2本以上、距離を近づけて植えた方が確実に実を収穫することができます。
また、クワの実の収穫時期は6月ですが、株にたくさん実がつけばつくほど株の栄養は奪われてしまいます。そのため、クワの実がつきすぎたな思ったときは、1ヶ所に実が2つから3つだけつくように摘果をして調節をしてください。
クワの実を収穫してからすぐに、収穫した枝を2芽程残して切り戻しを行います。そうすることで、その芽から新しい枝が伸びます。
7月から花芽の分化が始まるので、その時期までに剪定を行い、6月に剪定ができなかった場合は次の冬まで剪定は行いません。
さらに、クワは生育がとても早いため、多少収穫し切れなかった分があったとしても剪定を優先して行いましょう。そうでないと、クワがぐんぐん成長し手をつけられなくなってしまいます。
そのため、花芽を切り落とさないように注意しながら剪定し、日の良く当たる場所で育ててあげると実をたくさん収穫することができるのです。
クワは暑さにも寒さにも強い植物なので、日本全国で栽培することが可能です。
寒さには特に強く、-20度まで耐えることができます。そのため、寒冷地でも収穫ができてしまいます。ただし、日当たりが悪いと収穫量が落ちるので注意しましょう。
クワの花言葉は「彼女の全てが好き」「ともに死のう」です。
今回は、食用としても楽しめるクワの木の育て方についてご紹介してきました。
害虫もつきにくく、暑さ寒さにも強い植物なのでとても育てやすい植物です。日当たりのいい場所で育てればたくさんの実をつけてくれます。6月には甘い実を収穫できるため、家族で楽しんで育てることができるのではないでしょうか。
また、ギリシャ神話に由来する花言葉でがありますから、一緒に物語も楽しんでみてもいいかもしれませんね。ぜひ、クワの木の栽培に挑戦してみてください。
GreenSnap編集部