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菊芋は、北アメリカ原産のキク科ヒマワリ属の多年草です。近年はメディアなどで話題にあげられ、とても高い栄養価を誇る食材、いわゆる”スーパーフード”として人気を博しています。鉢植えやプランターでの栽培もできるため、家庭菜園にもおすすめの野菜です。
今回はそんな栄養豊富で初心者でも育てやすい、菊芋の育て方や収穫、保存方法、栄養などについて詳しくご紹介します。
菊芋は、日当たりのよい冷涼な環境下で育てるのが最適です。地中の茎(塊茎)は気温17℃以下であれば、より太く大きく生長することができます。
また、草丈が2m以上になることもありますので、ある程度の広さが確保された場所に置きましょう。
鉢植えの菊芋の場合、表土が乾いているようであれば、適宜、水をあたえるようにしましょう。土が湿っているようであれば、水やりは不要です。
地植えの菊芋の場合、冷涼地での生育であれば水やりは不要です。非常に強健な植物ですので、自然に降る雨で事足りてしまいます。
菊芋は、水はけのよい肥沃な土を好みます。「赤玉土7:腐葉土3」の配合土や、市販の草花用培養土を用いましょう。
一方で、菊芋は荒れ地でも全く問題なく生育できるほどの生命力を誇るため、用土の質に対してあまり神経質になる必要はありません。
菊芋は元肥として用土10Lあたり5~10gほどの化成肥料を施すとよいでしょう。特に成分中にカリが含まれているもの肥料だと、より生育がよくなります。
菊芋は種まきではなく、種芋を植え付けて育てます。植え付けの適期は4月頃です。種芋を植え付けから、約2~3週間ほどで発芽します。
鉢植えの菊芋の場合、深さ30cm以上、直径40cm以上の鉢やプランターに一株植え付けるのが目安となります。菊芋は大きく生長するので、株同士の間隔は20~30cmほど空けるのが大切です。種芋の場合は5cmほど上から土をかぶせましょう。
発芽後は種芋ひとつにつき、2~3芽になるように間引くと、より大きく健やかに生長します。
地植えの菊芋の場合、深さ10~20cmほどの位置に植え付けましょう。複数の株を植える場合は、50cmほどの間隔をとるとよいです。
菊芋は非常に健気な植物であるため、病害虫の発生はほとんどありません。
菊芋の増やし方で一般的なものは、収穫の際に塊茎を土の中に残しておくことです。そうすることで、翌年そこから生育がまた始まります。
しかし、菊芋は繁殖力旺盛のため、適度な数の菊芋を掘り上げておかないと、野生化してしまいます。最悪の場合、あたりが菊芋だらけになり、手に負えなくなってしまうおそれがあるため、注意が必要です。
菊芋の収穫は、開花期を終え、茎が枯れる11月から翌年の3月の間に行います。
収穫の手順としては、まず菊芋の根元を20cmほど残したうえで、茎を切り落とします。そして根元から30cm以上離れた箇所を掘り上げて収穫しましょう。
菊芋を収穫したあとは、鮮度が大切になります。常温での管理下では、1週間ほどでカビが生えてしまうなど、基本的に長持ちしません。
しかし土の中に入れておけば、長期保存が可能なため、食べる分だけ掘り起こす形をとるとよいでしょう。
菊芋は健康食品としての評価が非常に高いことで知られています。菊芋に多く含まれているイヌリンは、消化されるとオリゴ糖へと変化して、糖尿病をはじめとした血糖値異常を抑制してくれる効果があります。
さらに菊芋には、多くのカリウムがふくまれており、高血圧や筋肉の疲労回復に効果を発揮してくれるのです。そのため菊芋は、菊芋茶として愛飲されたり、サラダなど料理で活躍しています。
菊芋は9~10月の開花期に、あざやかな黄色い花を咲かせます。8cmほどのイエローの花々は、夏に咲くヒマワリを彷彿とさせます。
菊芋は、日頃の管理で注意するべきことが少ないため、初心者でも比較的育てやすい植物といえます。収穫して、自分で食べることもできるので、家庭菜園の第一歩としてもおすすめです。
GreenSnap編集部