warning
error
success
information
中央アメリカ原産のパパイアは、自生しているものであれば、7メートルから10メートルほどの高さにまで成長する大きな常緑樹です。家庭で育てる場合は、あまり大きくならない矮性品種やソロ品種といったパパイアを選べば、小さく育てることができます。
数年で収穫できるパパイアの果実は甘くておいしく、サラダや炒め物などの料理にも活用できますよ。ここでは、そんなパパイアの育て方についてご紹介したいと思います。
パパイアはもともと熱帯アメリカに自生している果樹ですので、暖かいところで育ちます。日本で栽培に適しているのは、沖縄から南の地域です。
パパイアの生育に適した気温は、25℃から30℃くらいで、高温なほど生育は早くなります。逆に14℃を下回ってしまうと、新しい葉っぱが増えません。そのため、春から秋にかけては、直射日光の当たる戸外に置き、冬場は室内で 育てるのが良いでしょう。
パパイアへは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。パパイアは乾燥に弱く、一度乾燥で弱ってしまうとなかなか回復しません。そのため、高温で乾燥する時期には、常に土が湿った状態になるように、毎日欠かさず水やりをしてください。
一方、冬はパパイアの休眠状態に当たるため、水やりは控えめにします。冬に水やりをしすぎると逆に過湿になって、根腐れを起こしてしまいますので注意しましょう。
パパイアは比較的肥料を好み、肥料が少ないと幹が細くなってしまいます。5月と7月、9月の成長期には、有機質配合肥料または化成肥料を定期的に与えましょう。チッソとカリ肥料が重要です。
パパイヤは土の過湿も嫌いますので、栽培するときは肥沃で水はけの良い用土を用いましょう。市販の果樹用や草花用の培養土に、パーライトを2割程度混ぜた混合土や、赤玉土6:ピートモス2:川砂2の混合土などがおすすめです。
パパイアの植え付け時期は、4月から5月頃の暖かくなった頃が適期です。
鉢植えは苗の大きさにもよりますが、はじめは6号鉢からスタートして、徐々に大きくしていってもOKです。100cm以上の苗であれば9号から10号鉢に1株を植え付けます。
気温があればパパイアの生育はとても早いので、根詰まりに注意が必要です。根詰まりをすると成長が衰えてしまいますので、1年に1回はひと回り大きい鉢に植え替えを行いましょう。
パパイアの増やし方は「種まき」です。「挿し木」では育たないので注意しましょう。
パパイアの果実の中にできる種を使っても良いですが、雄株だった場合には結実しません。収穫した果実から採った種を使って育てるのであれば、種の周りにあるゼリー状の薄い皮をとり除いて蒔きます。灰色の種は除いて、黒い種だけを選んでください。
ただし、確実に結実させたいのであれば、市販の種を蒔いた方が無難でしょう。
種まき用の土に植えて、1週間から2週間くらい経つと発芽します。発芽率は高い方です。
パパイアが大きく育ちすぎてしまった場合には、 幹を上から3分の1くらいのところで切り詰めます。そうするとわき芽が伸びてきます。なお、剪定には4月から7月頃が適しています。
パパイアがかかりやすい病気といえば、うどんこ病などがあります。風通しをよくして、過湿にならないよう注意しましょう。
また、害虫については、葉茎の栄養を吸い取ってしまうハダニ やカイガラムシに注意が必要です。これらの害虫をみつけたら、すぐに殺虫剤で駆除してください。
ハダニは水に弱いので、こまめに葉水をしていると予防できます。カイガラムシは、歯ブラシなどでこすり落として駆除することも可能です。
植え付けから1〜2年ほどで収穫できるパパイアの果実は、樹上で完熟させるととても甘くておいしくなります。甘いパパイアの果実を収穫するためには、とにかく日当たりが肝心です。鉢植えの場合は、日当たりを気にして鉢を移動させるといいでしょう。
家庭でのパパイア収穫時期は、樹上で完全に黄色く色づいた頃です。
収穫して2日から3日程度室温に置いておくと食べごろになり、甘くておいしいパパイアをいただくことができます。まだ緑色の未熟な果実も、野菜としてサラダやてんぷら、炒め物などの料理にして食べることが可能です。
ここでは、中央アメリカ原産の甘くておいしいパパイアの育て方についてご紹介しました。
パパイアは、意外に庭植えよりも鉢植えの方が甘く育つといわれています。たくさん日に当てて暖かいところで育てて、しっかり熟してから収穫すれば、家庭で甘いパパイアを楽しむことができますよ。
※トップ画像はTetsuoさん@GreenSnap
GreenSnap編集部