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観葉植物として人気のあるワイヤープランツは、タデ科ミューレンベッキア属のニュージーランド原産の植物です。ミューレンベッキアや乙女の髪とも呼ばれています。その名の通り針金のような枝に小さな丸い葉っぱをたくさん付けるのが特徴。そのかわいらしい見た目と丈夫で育てやすいことから、室内で楽しむ観葉植物やハンギング・寄せ植えの材料として人気です。今回は、そんなワイヤープランツの育て方をご紹介していきます。
ワイヤープランツは室内でも屋外でも育てることができます。ワイヤープランツは日差しを好む植物なので、年間を通して日当たりのよい明るい場所に置きます。明るい場所が向いていますが、直射日光は避けるようにします。
室内の場合は、夏場はレースカーテン越しの明るい窓辺などで育てるのがおすすめです。
枝が横に伸びていく性質があることから、屋外でのグランドカバーとしても人気があります。ただし、耐寒性は0°と比較的強い方ですが、霜や寒風にあたると葉を落とすため、できれば冬場は室内での管理がおすすめです。
また、ワイヤープランツを風通しの悪い場所に置くと株が弱ったり害虫が発生する原因となるので、風通しの良い置き場所を選びましょう。
春から夏は鉢が乾いたらたっぷり水を与えましょう。鉢で育てる場合、夏場の水切れには特に注意してください。秋には徐々に水やりの回数を減らしていき、冬は乾かし気味に管理します。
ワイヤープランツは乾燥に弱く、水が切れると葉が黄色くなって落ちてしまいます。霧吹きによる葉水も好みます。葉水は、エアコンなどの乾燥対策に有効です。
ただし、水を与えすぎると根腐れを起こしてしまうこともあるので注意が必要。加減しながら水やりをしてください。
ワイヤープランツは、培養土の元肥だけで充分元気に育ちます。株を大きくしたい場合は、春から秋の生育期に液体肥料を2週間に1回ほどのペースで施肥すると効果的です。
ワイヤープランツを育てるときは、通気性・水はけの良い土を用いましょう。市販の草花培養土や観葉植物用の土で問題なく育ちます。
ワイヤープランツの植え付け・植え替えは、真夏と真冬を除けば年中可能です。ワイヤープランツは生長の早い植物ですので、植え付けている鉢の大きさや環境にもよりますが、最低でも2~3年に1回は植え替えるのがおすすめです。
株の元気がなくなってきたり、鉢の底から根が見えてきたら、根詰まりを起こしているかもしれません。一回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えの際は、根を傷つけないように注意して株を扱います。
ワイヤープランツの増やし方には、「挿し木」や「株分け」などがあります。いずれも5月から8月頃の間に行いましょう。
挿し木で増やす場合、茎の木質化した部分を15㎝ほど切って下葉を落とし挿し穂を作ります。挿し穂10本を束にして輪ゴムでとめ、水を含んだ挿し木用の土に植え付けます。新芽と根が伸びてきたら、草花培養土に植え替えましょう。
株分けする場合は、ナイフやハサミで根鉢を半分に切り、古い土を落としてから新しい鉢に植え替えます。この際、根はなるべく傷つけないように気を付けましょう。植え替え後はたっぷり水やりします。
なお、ワイヤープランツは茎が地面に付くと根を出すので、このほか、それを株から切り離して苗として育てて増やす方法もあります。
ワイヤープランツは、適宜枝の切り戻しを行う必要があります。ワイヤープランツの枝は横にはうように、どんどん伸びて広がってしまう性質があります。放っておくと不格好な見た目になってしまうこともあるので、株の形が乱れてきたら切り戻し作業を行いましょう。
枝の先をこまめに剪定しながら育てると、わき芽が増えてこんもりとしたかわいらしい見た目になります。株を大きくするためにも、切り戻し・剪定作業は必須。枝を切る場所は、どこでも大丈夫です。
切り戻しの適期は春ですが、基本的には年中可能です。株が根詰まりを起こしたり、下葉が落ちてきたときにも切り戻ししましょう。切り戻した枝は、挿し木に使うこともできます。
ワイヤープランツは、ハイドロカルチャーやカラーサンドなどの水耕栽培でも育てることができます。ハイドロカルチャーのワイヤープランツも多く販売されていますが、もともと土で育てていたものを水耕栽培に移行することも可能です。
その際は、根腐れを防ぐために根についている土をしっかりと洗い落としてからハイドロボールやカラーサンドに植え替えます。水耕栽培で育てる場合、容器の底に根腐れ防止剤を敷いて、その上にハイドロボールなどを入れるようにしましょう。
ワイヤープランツに付きやすい害虫は、カイガラムシやハダニ、アブラムシなどです。見つけたらすぐに駆除・予防の対策をとってください。
カイガラムシは風通しの悪い場所で発生しやすいので、なるべく風通しの良い場所に置くようにしましょう。カイガラムシが付いてしまったら、ヘラやブラシなどでこそげ落とすのも手です。
ハダニは、株が乾燥しすぎると発生しやすくなるので夏場は特に注意。葉の養分を吸い取ってしまいます。ハダニの対策は、乾燥しないように霧吹きで葉水を与え、適切な湿度を保つのが有効です。ハダニが発生してしまったら、早めに薬剤で駆除しましょう。
アブラムシは、一度付いてしまうと厄介な害虫です。春から秋の暖かい時期に特に発生しやすく、新芽の部分に付きやすいです。アブラムシは薬剤で駆除するか、葉に水をかけて流してしまいましょう。根気よく一つひとつ手で取る方法もあります。
ワイヤープランツは品種もさまざまで、斑入り品種のスポットライトや、葉の形がユニークなスペード、横にはって茎を伸ばすアキシラリス、壁など上に向かってよじ登る性質のあるコンプレッサなどが人気です。
ワイヤープランツは夏になると、小さな白い花を咲かせます。葉の鑑賞を楽しむことがメインなので、ワイヤープランツの花はあまり目立たない存在です。
ワイヤープランツの花言葉は「憧れ(あこがれ)」、「純愛」、「私を思ってください」、「あなたを思っています」です。
今回はワイヤープランツの育て方・植え付け・植え替え・増やし方などをご紹介しました。
ワイヤープランツはユニークな見た目がかわいらしく、観葉植物・ハイドロカルチャー・ハンギング・寄せ植え・グランドカバー・生垣など、いろいろな楽しみ方ができるのも魅力です。
ワイヤープランツはおしゃれな雰囲気がある植物なので、インテリアグリーンとしてもおすすめ。鉢や鉢カバーとのコーディネートも楽しいですよ。
そして、生育が旺盛な植物なので育て方のコツをおさえておけばグングン大きくなってくれます。暖かい時期にしっかり水やりをすることと、年間を通して日光が当たる明るい場所に置くことがポイントです。
ワイヤープランツは生長が早いぶん、枝の切り戻しや植え替えには気を使う必要がありますが、とても丈夫なので初心者でも育てやすい植物です。しっかりと剪定していれば、アフロヘアのようなこんもりとした株になりますよ。
斑入りなど変わった品種も多く流通しています。お好みの品種を見つけて、ワイヤープランツの栽培を楽しんでくださいね。
GreenSnap編集部