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エアプランツ(チランジア)は土を使わずに育てられるので、飾り方の幅も広く、おしゃれなインテリアグリーンとして人気の植物です。エアプランツの種類は原種だけでも600種類以上あり、さまざまな園芸品種も多くあるので、ぜひ自分好みの種類を見つけて、育ててみてください。今回は、数あるエアプランツの中から、とくに人気の種類10選と、おしゃれな飾り方をご紹介します。
エアプランツとは、ブロメリア科チランジア属の植物の総称です。おもに北アメリカ南部からメキシコの乾燥地帯に自生しており、そのほとんどが樹木や岩場に着生して育ちます。
生物学上の名前はチランジアですが、生育の土を必要としないことからエアプランツという名で呼ばれ、飾り方の自由度も高いことから、インテリアグリーンとして人気です。
なぜエアプランツは土がなくても育つのかというと、エアプランツは大気中の水分を吸収できるためです。
エアプランツの葉には、「トリコーム」という細い繊毛がびっしりと全体に付いています。このトリコームがあることで、大気中のわずかな水分を吸着し、エアプランツ全体の養分として成長していけるのです。
エアプランツの種類は、「エアータイプ」と「タンクタイプ」のふたつに大きく分類できます。一般的にエアプランツとして流通するのはエアータイプのほうですが、どちらも土を使わずに育てられます。
ただし、ほとんどのエアータイプはトリコーム(繊毛)をつかって、大気中の水分を吸着するのに対し、タンクタイプは葉の中心部にある水を貯めるタンクから水分を吸収する、という違いがあります。エアータイプとタンクタイプでは、管理の方法も若干異なるので気をつけましょう。
今回はエアプランツとして一般的な、エアータイプの中からおすすめの種類をご紹介します。
エアータイプのエアプランツは、さらに「銀葉種」と「緑葉種」の2種類に分類できます。銀葉種は葉の表面が白っぽいトリコーム(繊毛)で覆われているのが特徴で、縁葉種は肉眼ではトリコームが見えません。
この違いは自生地に由来しています。銀葉種は乾燥した砂漠地帯、緑葉種は湿潤なジャングルなどに生息するため、より水分の確保が厳しい環境であるエアプランツが、トリコームを豊富に生やし、株全体が銀色にみえる銀葉種になったのです。
トリコームが多い銀葉種は水分を吸収する力が強く、乾燥に強いのが特徴です。そのため、水やりやソーキング(水に浸して吸収させる方法)の回数は、控えめにして育てます。
縁葉種はトリコームが少ないので、逆に水やりやソーキングを増やして育てましょう。トリコームは日差しなどから株を守る働きもあり、トリコームが少ない縁葉種は強い日差しにも弱いので、明るい日陰程度の場所で管理します。
丈夫で育てやすい品種です。花色は紫色。小粒で可愛らしいエアプランツです。とはいえ、うまく育てればかなり大きくもなります。100円ショップなどでもよく売られているエアプランツです。
この記事で紹介するエアプランツの中では最も印象的なのがウスネオイデス。エアプランツとは思えないシルエットです。葉は下に伸びていき、エアプランツとしては成長も早いほうです。花色は黄緑色です。
ストレプトフィラは日々の変化が魅力のエアプランツです。葉が乾燥するとカールし、水やりをするとピンとはったルックスが楽しめます。大株のものも多く、初心者にも玄人にも人気です。
ドゥラテイは細い葉が軽くカールしながら伸びていくエアプランツです。根より先に自由に葉が伸びていき、枝などに巻きついて固定するのが特徴的。紫色の花には香りがついています。
カクティコラは大型種の一つです。大きなものは50cm以上にも軽くなります。カクティコラの名前の由来はサボテンなことも特徴。実際、サボテンに似ていますし、カクティコラ自体がサボテンにくっついて育ちます。花色は紫色です。
ジュンセアは枯れにくく育てやすい品種です。葉は上方に伸びていきます。葉の色は茶色と緑です。逆さホウキのシルエットなことも特徴。100円ショップでもよく販売されているので、入手しやすいですよ。
カプトメデューサは、神話にでてくる蛇の髪をしたメヂューサのように、葉がくねくねしているのが最大の特徴。花は紫でエキゾチックです。育てやすいので初心者にもおすすめのエアプランツです。
ブラキカウロスは緑葉種といえど葉っぱが赤色で、花は紫色です。その派手な見た目から、インテリアとして人気が集まっている品種でもあり、派生品種もたくさんあります。根が頑丈で、しっかり活着するのが特徴です。
ブッツィーは細めの葉に模様が生じるのが特徴のエアプランツです。こちらのエアプランツは紫色の花をつけます。100円ショップでも見かけられるくらいポピュラーです。また、子株がよくできるので増やしやすい品種の一つです。
イオナンタには2種類の品種がありますが、とくに流通しているイオナンタ・グアテマラは、葉が細く上に立ち上がっていくのが特徴の人気品種です。白い花を咲かせてくれます。
トリコロールは直立した葉と、花が印象的な品種。花は赤色で紫の花びらをつけます。名前の由来通り花色、葉色のコントラストが美しい品種。100円ショップでもよく売っています。
エアプランツの中ではかなり多きい品種です。葉の色は白緑色。花色は紫色です。丈夫なので育てやすい品種です。背丈は50cm近くになります。重さもあって存在感がかなりあるエアプランツです。
背丈が80cmほどにもなるファシクラータ。とにかく大きいエアプランツを探しているならばうってつけです。ファシクラータは入手しやすいことも利点。花色は赤や黄色などいろいろなものがあります。葉もかなり硬質で、鉢植えで育てる人も多いです。
アキロスタキスは肉厚な葉と美しい曲線美が楽しめるエアプランツです。花自体は緑色ですが、花序(つぼみ状態のとき)がピンク色なので、見た目の変化もおもしろいですよ。
エアプランツは土を使わずに育てられるので、さまざまな飾り方ができるのが魅力です。
ちなみに、エアプランツの根は一般的な草花の根の役割とは異なり、活着して株を安定させる役割を担っています。エアプランツは活着させなくても育てられますが、活着させた方が株の状態も安定して育てやすいですよ。
エアプランツと相性がいいのが流木です。とくに銀葉種のエアプランツだと、流木のアッシュな色味とマッチして、よりおしゃれに飾れますよ。流木に着生させたら、立てかけたり、ハンギングして飾れます。
ガラスの器にエアプランツをいれると、ナチュラルな風合いを楽しめそうです。最近では100円ショップでもこのような器が売っているので、エアプランツとガラスの器を買って、すぐにハンギングして飾れますね。
ヒンメリとは北欧のモービルオーナメントのことです。幾何学で洗礼されたオーナメントは、エアプランツをひっかけても美しいですね。アイアンや真鍮のヒンメリだと、かっこよさを増して飾れます。
活着させなくても育てられるエアプランツは、おしゃれなインテリア雑貨に添えるだけで、ステキな飾り方を楽しめます。自分好みのインテリア雑貨を飾っている一角に、エアプランツを添えてみると、緑豊かな調和を生み出してくれます。
エアプランツは手入れの手間がかからず、土も必要ないので、おしゃれな飾り方が楽しめますね。種類によって姿形もさまざまなので、ぜひ自分好みのエアプランツをおうちに飾って、お楽しみください。
GreenSnap編集部