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赤玉土はコンテナ栽培や鉢植えをするときの、土づくりに欠かせない園芸資材です。赤玉土にもさまざまな種類があり、その特徴や合う植物も変わるので、土づくりの基本となる赤玉土の特徴や、使い方を押さえておくといいでしょう。
今回は、園芸資材の中で基本中の基本とも言える、赤玉土について、ご紹介いたします。
関東平野の火山灰が降り積もった、関東ローム層にある赤土が原料であり、赤土を乾燥させてふるいにかけ、粒の大きさで分けたものが赤玉土として流通しています。
赤玉土は植物の生育に適した、保水性、排水性、保肥性に優れており、もっともよく使われる基本用土です。原料の赤土が粘土質のため、鹿沼土などの基本用土より、若干排水性は劣りますが、腐葉土よりも排水性に優れており、バランスのとれた使い勝手のいい土です。
赤玉土の原料である赤土は、火山灰土であり無機質な用土です。保肥性はあっても、肥料・栄養分自体は含んでないので、害虫や菌が寄り付かない・繁殖しにくい環境であり、清潔な用土として、育苗にも使うことができます。
pHとは土が酸性かアルカリ性かを表す指標です。植物によって適したpHは変わりますが、ほとんどがpH5.5〜7.0ほどの弱酸性〜中性を好みます。赤玉土のpHは5.5〜6.5ほどですので、ほとんどの草花や観葉植物は酸度調整なしで栽培できます。
ただし、野菜の栽培に関しては、苦土石灰などで、調整が必要な場合もあります。
赤玉土大粒は、粒の大きさが約12〜20mmほどのものを言います。用途としては鉢底石や軽石の代用として使うことが多いです。赤玉土の中でも、排水性はもっとも高く、保水性はもっとも低いです。
赤玉土中粒は、粒の大きさが約6〜12mmほどのものを言います。用途としては、果樹や比較的大きな草花、野菜の栽培での、基本用土として使います。排水性・保水性のバランスが取れた用土です。
赤玉土細粒は、粒の大きさが約1〜3mmほどのものを言います。赤玉土の種類の中で排水性がもっとも悪いですが、保水性がもっとも高いので、湿地を好む植物の土に適しており、育苗用の土としても使えます。また、多肉植物の上土としても人気です。
ただし、硬質の定義が曖昧なため、メーカーや販売者によって呼び名が異なります。「焼き赤玉土」「焼赤玉土」「上質赤玉土」など呼ばれることもあるので注意してください。
それぞれ、配合する用土の粒の大きさを揃えることも大切です。
赤玉土は野菜をプランター栽培するときの培養土としてもよく使われています。配合は「赤玉土小粒6:腐葉土3:バーミキュライト1」の割合で配合したものに、苦土石灰や化成肥料をまぜて使います。
赤玉土を観葉植物の培養土として使うときは、「赤玉土小粒6:腐葉土3:パーライト1」の配合を基本にするといいでしょう。植物の性質によって、乾燥を好むなら赤玉土を少なめにするなど、微調整することもできます。
赤玉土を多肉植物やサボテンの培養土として使うときは「赤玉土(小粒) 4:鹿沼土(小粒) 3:腐葉土3」の配合にして、他の植物よりも赤玉土を少なめに配合しましょう。
指し木とは、植物の枝葉などを切り取って土に指して発根させ、新たな株として育てていく植物の増やし方のひとつです。
挿し木の場合、茎や枝が切り取られているため、とてもデリケートな状態です。そのため無菌で清潔な赤玉土のような土だけをつかって発根を促す必要があります。
赤玉土を使う際には、微塵(みじん)を取り除くことが重要です。微塵は粘土質の高い赤土に戻った状態であり、混入していると排水性が極端に悪くなり、根腐れの原因にもなります。
使う前にフルイにかけて取り除くか、容器に用土とたっぷりの水をいれて、かき混ぜたら水を捨て、これを水が透明になるまで何度か繰り返すといいでしょう。
赤玉土はホームセンターやネット通販はもちろん、最近ではダイソーやキャンドゥなどの100円ショップや、大きめのスーパーなどでも販売されています。
価格相場は大袋10Lで800〜1200円ほどです。硬質赤玉土は割高な傾向があります。なお、ダイソーは1.7Lの少量で取り扱っており、そんなに用量を必要としないときにおすすめです。
GreenSnap編集部