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秋に見頃を迎えるキンモクセイ(金木犀)は、オレンジ色の小花がとても可愛らしい植物ですね。普段はオレンジ色の花色ですが、日差しを受けると金色のように輝きます。
キンモクセイは強く甘い芳香が特徴で、日本では街路樹として人気があるため、公園や民家の生垣としてなど、さまざまな場所に植えられています。植物の増やし方には、「株分け」や「接ぎ木」などの方法がありますが、キンモクセイの場合は「挿し木」や「取り木」で増やすことができます。
今回は、キンモクセイの挿し木の方法や、挿し木を行う時期などについてご紹介します。
キンモクセイは雌雄異株(しゆういしゅ)のため、一本では実がなりません。雌雄異株とは、小花と雌花を別々の個体につける植物のことです。日本にあるキンモクセイのほとんどは雌株なので、種をまいて発芽させる「実生」では増やせません。
キンモクセイを増やす方法は、「挿し木」と「取り木」があります。
挿し木とは植物の一部を切り取り、用土に挿して発根させる方法です。初心者でも簡単にできますが、花がつくのに5年ほど時間がかかります。新芽がでたばかりの枝などを挿し木で育てると根付きやすいです。
取り木は、枝の中腹の樹皮を削り、ミズゴケなどでカバーして発根させる方法です。発根した部分の下からカットして、上の部分を新しい株として植え付けます。
キンモクセイの挿し木に最適な時期は、5月下旬〜7月上旬頃です。この時期は平均気温が約15度なのでキンモクセイが生長しやすく、この時期は乾燥しにくい気候なので作業がしやすいです。
キンモクセイを挿し木で育てる場合、キンモクセイの枝の一部を切り取って、切り取ったものを土に挿して発根させます。挿し木に必要なものは以下の通りです。
キンモクセイを挿し木で育てる場合は枯れてしまう可能性もあるので、1本ではなく複数の枝を挿し木しておくと良いでしょう。
挿し木は、必ず5月下旬〜7月上旬頃に行いましょう。夏の間に挿し木した枝は、湿度が保てる場所で管理するのがポイントです。枝ごとビニール袋で覆い温度を管理するのもよいでしょう。
梅雨の時期に雨が跳ね上がると病気にかかる場合があるので、なるべく高い場所で管理しましょう。秋は、ビニール袋を外して、弱い光や外気などに当てるようにするとよいです。冬場は玄関や軒先など、なるべき暖房のかかっていない暖かい場所に置き、乾かないように管理しましょう。
キンモクセイは挿し木は初めての方でも簡単に行うことができます。ポイントは、挿し木に適した時期に行い、湿度と温度を管理しながら育てることで、キンモクセイを増やすことができますよ。
キンモクセイに含まれる「リナロール」という成分にはリラックス効果があり、花びらを摘んで入浴剤や花茶などにして楽しむことも出来ます。ご自宅にキンモクセイの木があれば、その枝を使って挿し木で増やしてみてはいかがでしょうか。
GreenSnap編集部