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ブルーベリーは美味しい果実がなり、背丈も高くないため家庭菜園でも育てやすくて人気です。ただし、美味しい実をたくさんつけるためには、剪定が必要となります。
今回はブルーベリーの剪定方法や時期、失敗しないコツについてもご紹介していきます。
ブルーベリーはツツジ科スノキ属の落葉低木果樹です。初夏の花や果実のほか、秋には紅葉を楽しむことができるため、通年を通して楽しめると人気です。
枝が伸び放題になると、お庭に植えていても邪魔。どうしても見栄えも悪くなります。そのため剪定をする必要があるのです。
ブルーベリーが成長すると葉がたくさん増えて重なり通気性が悪くなります。そのためブルーベリーが病気になることも…。傷んだ枝葉をそのままにしていても病気になることがあるのです。病気を防ぎ、健康を守るためにも剪定をします。
不要な枝をカットして必要な枝に栄養を行き渡らせるようにすると、果実をよくつくようになります。そのために剪定するのです。
ブルーベリーの剪定は、冬の剪定と夏の剪定の年2回が基本です。冬剪定では強めに切り戻して(強剪定)、夏剪定は軽く切り戻します(弱剪定)。
ブルーベリーの冬の剪定は11月から2月に剪定をしましょう。花芽がしっかりとわかる時期になればよいです。ラビットアイ系はひ12〜2月ごろ、ハイブッシュ系は11月ごろから花芽がしっかりしてきます。
またブルーベリーは落葉樹ですので、この時期は葉を落として休眠しています。休眠中に剪定をすることで、株が受けるダメージが軽減されるほか、剪定しやすいというメリットもあります。
ブルーベリーの夏の剪定は6月、おそくとも7月上旬までにやりましょう。
7月になると花芽がでてきます。花芽は将来が出てくる部分。花芽を切ってしてしまうと、花の数が減りますので、芽が出る前に剪定するようにしてください。
とくにノコギリや剪定バサミは、使用前に熱湯や薬品でしっかりと消毒してください。錆びていたり不潔な剪定バサミで剪定すると、切り口から菌が侵入して病気にかかることがあります。
ブルーベリーの樹形で好ましいとされるのは、地面から複数の主軸枝が立ち上がる「株仕立て」という樹形です。
ただし、ブルーベリーを鉢植えで栽培しているときは、株仕立てだと鉢が窮屈になることがあるので「変則主幹形」や「開心自然形」と呼ばれる、主軸枝が一本立ちで立ち上がって、地面10cmほど上のところで分岐する樹形もおすすめです。だいたい苗木はこの樹形で出回っています。
ブルーベリーの剪定で一番大切なのが冬剪定です。強めに切り戻して株を充実させるので、強剪定とも呼ばれています。冬剪定をすると翌春に充実した新梢が伸びます。新梢には翌年に花芽がつくので、剪定を重ねていくことで収穫量が年々上がりますよ。
なお、冬剪定はブルーベリーの品種や栽培年数によって細かい剪定方法が変わります。この項目では①地植えしている成木の冬剪定、②鉢植えにしている苗木の冬剪定の順で詳しくご紹介していきます。
ここでは6年生以上の成木、とりわけ地植えしている株立ち樹形のブルーベリーの冬剪定についてご紹介します。とはいえ一本立ちの樹形でもほとんど基本は変わらないので、どれが不要な枝なのか、どのくらい切り落とすのかなどの参考にしてください。
冬剪定では基本的に、樹形全体をみて最終的に360°に丸く広がるよう、主軸枝となる残す枝や切るべき部分をイメージして剪定していきましょう。手順は下記の通りです。
ブルーベリーの苗木を購入して鉢植えで育てている場合の冬剪定は、栽培年数によって冬剪定のやり方を変えましょう。5年かけてしっかりと収穫できる樹形に仕立てていきます。なお、鉢植えの苗木は一本立ち樹形の場合が多いので、それを例に説明いたします。
1〜3年目のブルーベリーは幼木期でたくさん成長するので、樹形を整えたり、木に栄養を蓄えさせるためにも剪定が必要です。
体力消耗を防ぐため、この時期についた枝は全て半分の長さに切り戻しします。
4〜5年目になると、いよいよ充実した果実をつけるための剪定作業となります。花芽は2分の1ほど残して、あとはすべて切り落とします。横に伸びていたり、密集している枝も間引きしておくといいでしょう。
株下の土から伸びているシュートがあれば、この時期に半分に切り戻ししておきます。
ブルーベリーを植えつけて6年以上立つと、株も充実して成木となります。安定して収穫できるように花芽を適度に切り戻して、結果枝が多く生えるようにします。
また、5年以上たった主軸枝は弱っていくので、根元から切り戻して株を更新します。だいたい主軸枝の2割を毎年切り戻して、新しい主軸枝をのばしていくといいでしょう。
ラビットアイ系なら10本の主軸枝がある状態を目指して、冬に2本根元から切って更新するサイクルです。ハイブッシュ系なら4本の主軸枝を伸ばすようにして、そのうちの1本を更新しながら育てていきます。
ブルーベリーの夏剪定は、春によく伸びた新梢を切り戻して、より多くの花芽をつけさせる意味合いで行います。夏剪定は弱く切り戻すので、整枝や摘心といったイメージでもいいでしょう。
夏に剪定すると秋に充実した新梢が伸びます。秋は花芽分化といって、次の花芽がつく時期なので、それに備えるように剪定していきましょう。
20〜30cmほど伸びた新梢は、3分の1〜2分の1ほどに切り戻しましょう。その際、外側に向いた葉芽(外芽)の上の位置で切ります。
ブルーベリーの剪定を失敗しないために気をつけておきたいことは、栽培年数に合わせて残す花芽を調整していくということです。とくに樹高60cm以下の植え付け1〜2年目の幼木期は、必ず花芽をすべて切り落としましょう。
ここで無駄に花芽を残して育てると、体力が不足して全体が枯れてしまうこともあります。
また成木期前のブルーベリーは生育旺盛なので、多少切りすぎたとしてもすぐに伸びていきます。とくに冬剪定では、失敗を恐れずに強く剪定していくことも大切です。
ブルーベリーの剪定で切り落とした枝をつかって、挿し木で増やすこともできます。冬剪定で切り取った枝は「休眠枝挿し」として3〜4月に、夏剪定で切り取った枝は「緑枝挿し」として6〜7月に行います。
ブルーベリーの剪定は奥が深く、剪定次第で果実の大きさや収穫量なども調整できます。栽培年数ごとの剪定方法の違いを理解して、安定して美味しい果実を収穫できるようにしましょう。
GreenSnap編集部