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南天は縁起のいい植物として知られ、お庭に植えている方も多いでしょう。ですがじつは南天の美しい実を楽しむには、定期的な剪定が必要不可欠です。
ここでは、南天の性質にふれつつ、剪定の時期の仕方のほか、実がならない原因などについてもご紹介していきます。ご自宅で南天を育てている方はぜひご参照ください。
南天はメギ科ナンテン属の植物で、日本では縁起のよい植物として知られ庭木としても人気です。5〜6月に花を咲かせ、11〜12月になると赤い実をつけます。
常緑低木なので自然に育てても3m程にしか伸びませんが、枝先に実をつけるため、だいたい1.5mほどの高さの株立ち樹形にして育てることがほとんどです。
成長速度はやや遅く、1年で15cmほどしか伸びませんが、地面・根元から芽吹く力は旺盛で、初心者にも育てやすい植物です。
南天の実がならないといった声も多いですが、その原因のひとつは間違った剪定かもしれません。
そもそも南天は、初夏に花を咲かせてそのままそこに実がなりますが、新しい枝に花芽をつけるまで1〜2年かかりますし、一度実をつけた枝には1〜3年花芽をつけません。
そのため、剪定をする時期や切る枝を間違ってしまうと、実がつくはずだった枝を切ってしまったり、実らせるためのエネルギーが分散してしまって、実がつかない原因となってしまうのです。
そのほかにも、そもそも実がならない品種があったり、日照条件によって実がならないこともありますが、実らせるためにも南天の剪定は時期と切る枝の選び方がとても大切になっていきます。
また、剪定することで下記のようなメリットがあるので、必ず1年に1回は剪定をしましょう。
南天の剪定時期は、実が見頃を終える2月〜4月です。
南天の剪定はいつ行ってもよいというわけではありません。とくに南天は花後の7〜8月あたりに花芽分化といって、翌年花を咲かせるための花芽をつけ始めます。
そのため、2〜4月以外の時期に剪定をしてしまうと、実がなるはずだった枝を切ってしまったり、翌年の花となるはずだった花芽を誤って切ってしまう可能性が高くなるので、気をつけましょう。
間引き剪定とは、必要な枝に栄養が行き渡るように枝数を減らす剪定です。具体的には古い枝や切って株の更新を促します。
それでは詳しいやり方をご紹介していきます。
南天は株立ち樹形が一般的です。
地面から伸びる主枝が多すぎると蒸れる原因になるので、主枝は6〜7本ほどになるように適度に根元から切ってしまいます。
古くなった主枝を切っても寂しくならないように、次の主枝候補となるひこばえ(地面から伸びる新しい枝)を伸ばしていくと、うまく株の更新ができますよ。
また、剪定するときは株の向こう側が透けて見えるくらいの葉数・枝数になるように剪定しましょう。
早春に剪定しても、その後なんだか南天の枝葉が伸びすぎてしまったというときには、切り戻し剪定をして高さを調整することもできます。
ただし、必ず切り戻し剪定は梅雨の時期(花芽分化の前)までに行ってください。
切り戻し剪定をすることで、伸びすぎた南天の樹形を調整できるほか、新芽も増やすことができるので、翌年の花付きがよくなる可能性もありますよ。
南天の切り戻し剪定の仕方は下記の通りです。
南天の剪定は難しいことはありません。よく成長する植物ですので、ちょっと切りすぎてもまたしっかりと成長しますので、神経質にならなくても大丈夫です。ただし、剪定時期は守るようにしましょう。
枝を切る場所は根元から。時期を守って、根元からカットすることさえ守っておけば問題ありません。
しかし、よく成長する植物ですので、株が大きくなって剪定時期ではない時期にカットしたいこともあるかもしれません。切り戻し剪定のように大きく切らずに、形を軽く整える程度であれば剪定時期でなくても剪定は可能ですので、見栄えが悪いときはやってみてください。
南天の剪定は特に難しいことはありません。残す枝とカットする枝を決めて、剪定するだけ。残すものと切るもので悩むかもしれませんが、元気なものを残して、弱っている枝や傷ついている枝は根元から切ると覚えるといいですよ。
GreenSnap編集部