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腐葉土は、野菜や植物を育てる上では欠かせない園芸資材です。簡単な作り方で自作もできるので、作り方や使い方を覚えると、より園芸や家庭菜園を楽しむためかもしれません。
今回は腐葉土の作り方や使い方、腐葉土を使う目的や効果使い方など、腐葉土全般についてご紹介します。
腐葉土とは、枯れた落ち葉が、虫や微生物によって細かく分解され、土のようにホロホロとほぐれた状態になったものです。
腐葉土は園芸資材の分類のうち、赤玉土などの基本用土に対して、その性質を補う改良用土のうち、堆肥に分類されます。より詳しく言い表すと、「培養土>改良用土>植物用土>堆肥>植物質堆肥」のカテゴリに属する園芸資材です。
基本的な使い方としては、赤玉土などの基本用土に腐葉土を混ぜ合わせて、植物の培養土として使います。
腐葉土とよく混同されがちな培養土ですが、培養土とは「植物を育てるのに適した配合の土」のことであり、腐葉土は培養土を配合するときによく使われる堆肥のひとつです。
腐葉土と培養土はまったく意味合いが異なるので、別物と分けて考えるようにしましょう。
腐葉土はあくまで土壌改良用土であり、肥料としての栄養供給効果はほぼないということを理解しておきましょう。また、次に説明するような腐葉土の効果は、基本用土に配合する割合によって効果もかわり、1年程度でその効果は失われます。
育てる植物にあった配合と、適宜、土の殺菌や腐葉土の追加を行って、健康な土壌を保ちましょう。
腐葉土を基本用土に混ぜることで、土の中の微生物が増えて、土壌の栄養分を増やす効果があります。また、保肥性も高まるので、痩せた土を蘇らせてくれます。
落ち葉が不揃いな形・大きさに分解された腐葉土は、土の中でほどよい隙間をつくりだすので、新鮮な空気や水を適度にためて、適度に流していきます。
腐葉土は保温効果があるので、マルチング剤としても使うことができます。防暑・防寒対策にも有効ですし、雑草・泥はねの防止にもつながります。
腐葉土は、自然にできるのに1年ほどかかりますが、手を加えれば時期にもよりますが、3ヶ月ほどでつくることもできます。夏場は比較的速く、冬場は比較的時間がかかります。
腐葉土は落ち葉からつくりますが、どの樹木の葉でもつくれるわけではありません。腐葉土に向いている葉と、不向きな葉があるので、下記を参考にしてみてください。
クヌギ、ナラ、ケヤキ、ポプラ等の広葉樹
サクラ、カキ、イチョウ、モチ、クスの広葉樹、スギ、マツ、ヒノキ、カヤ、コニファー類等の針葉樹
腐葉土は、赤玉土などの基本用土や、畑などの土に混ぜることによって、土壌の性質改良ができます。
そのため、花壇やプランター栽培の培養土にはもちろん、家庭菜園の土作りや観葉植物の土としてもよくつかわれています。
配合は、基本用土(赤玉土など)6〜7:腐葉土4〜3が基本です。水やりの頻度が高い場合は、基本用土5:腐葉土5、水やりの頻度が低い場合は基本用土6:腐葉土2:バーミキュライト2などがおすすめです。
腐葉土をマルチング材として使う場合は、植物の株元に、深さ5〜10cmほどに腐葉土を盛ってください。このとき土と混ぜることはせず、マルチング剤としての役割を終えたら、土の状態をみつつすき込むといいでしょう。
品質のいい腐葉土は、森林の香りや大地の豊かな香りがしますが、石灰窒素で強制発酵させた粗悪品は酸っぱい香りがします。また、握ってみて軽くほぐれるような手触りのものを選ぶといいでしょう。
また、市販品であれば信頼できるメーカーや実績のある生産者の腐葉土を購入することも大切です。販売者情報が明記されている製品を選ぶようにしましょう。
腐葉土づくりの途中や、買ってきた腐葉土に白っぽいふわふわとしたカビのようなものが発生しますが、これは糸状菌(カビ)のであり、放線菌で好気性の有用菌です。糸状菌の一部は腐葉土の分解には欠かせないので、発生したからといって品質に問題があるというわけではありません。
人やペットにも無害ではありますが、直接触るとまれにカビることがあるので注意しましょう。
観葉植物の培養土によく使われている腐葉土ですが、室内で育てていても虫がわいてしまう原因のひとつが土、とりわけ腐葉土の性質にあります。
腐葉土には豊富な有機物がふくまれているため、その有機物を好むコバエなどの虫が発生し、卵をうみつけてしまうのです。
腐葉土から虫がわいてしまうのを防ぎたい場合は、表土2〜4cmを有機質を含まない用土(赤玉土や鹿沼土)で覆ってあげるといいでしょう。
冒頭で説明したとおり、腐葉土は、「培養土>改良用土>植物用土>堆肥>植物質堆肥」のカテゴリに属する園芸資材です。
これを踏まえた上で腐葉土と似ている、もしくは腐葉土の代わり・代用品園芸資材は下記のとおりですが、土壌にもたらす効果や性質は腐葉土とは異なります。
腐葉土は、冬になるとよく公園や至る所でみかける落ち葉でつくれます。購入するとだいたい1袋20Lで約700〜1,000円ほどにもなるので、大量に使うときは自分でつくれたら経済的にも、環境的にもいいですね。
腐葉土の作り方・使い方をおさえて、より素敵なグリーンライフを楽しんでみてください。
GreenSnap編集部