warning
error
success
information
日本原産の「日本水仙」は冬に咲く花で、お正月の生け花で使用される機会の多いお花です。ラッパの様な花形が特徴的で、日本でもよく見かける一般的な植物の一つです。
この記事では、そんな水仙の花言葉の意味を、色別やラッパズイセンなどの種類別にご紹介するほか、怖いといわれる由来などもご紹介していきます。
水仙の全般的な花言葉は「自己愛」「うぬぼれ」です。これはギリシア神話にある、自分以外の人を愛せなくなる呪いをかけられたナルキッソスのエピソードに由来しています。
ナルキッソスは自他ともに認める美貌の持ち主でしたが、高慢な態度で女性を受け入れず傷つけることもありました。それを見た女神メネシスは、ナルキッソスに自分以外誰も愛せなくなる呪いをかけ、ナルキッソスは水面に映る自分に恋したまま水辺で衰弱死してしまった、というエピソードです。
これを由来として、水辺にうつむくように咲く水仙はナルキッソスの化身とされました。そのため、水仙にはルナキッソスから連想して「自己愛」や「うぬぼれ」という花言葉がついているのです。
水仙の花言葉は「自己愛」「うぬぼれ」などのネガティブな意味のほうによく注目されますが、じつは「希望」「尊敬」という花言葉もあります。
現に、原産国であるヨーロッパ一帯では水仙のことを「希望の花」として扱っていますが、これは寒い冬を乗り越え、他の花よりも一足早く春を告げる水仙の開花時期を由来としています。また、そんな水仙の力強さに尊敬の念を抱くということで、転じて尊敬という意味も持ったのです。
水仙の花言葉は怖いといわれることが多いですが、実際はそれほど怖い意味はついていません。先述したとおり、水仙には「自己愛」や「うぬぼれ」などのネガティブな意味がありますが、これは怖い意味とはいえないですよね。
ではなぜ怖いといわれるようになったのかというと、それは水仙がもつ毒性に関係していると思われます。
水仙には接種すれば死の危険もあるほどの毒性のある成分が含まれていて、そのことから水仙を贈ることに対して相手方の死を望むようなイメージがついて、怖いと言われるようになったのです。
水仙はおもに白か黄色の花色で咲きますが、花の色別にも花言葉がついているのでご紹介します。
黄色い水仙の花言葉には、「私のもとへ帰って」「もう一度愛してほしい」「愛に応えて」という意味があり、ルナキッソスとはまた別の、冥界の王ハーデスのギリシャ神話を由来としています。
冥界の王ハーデスは豊穣の女神デメテルの子どもであるペルセポネに一目ぼれして、黄泉の国に連れ去りました。母親のデメテルは怒り悲しんだことがきっかけで、「私のもとへ帰って」などの意味が付けられるようになりました。
また、「もう一度愛してほしい」「愛に応えて」の花言葉は、冥界の王ハーデスが連れ去ったペルセポネの愛をつかむことができなかった思いからつけられました。
白い水仙の花言葉には、「尊敬」「神秘」という意味があります。この花言葉の由来は、先述した水仙の開花時期からきています。
尊敬の念を伝えたい相手には、花束としてもプレゼントできる花色ですね。
「自己愛」などのネガティブな意味の花言葉を持つ水仙ですが、種類・品種によって別の花言葉を持っているので、花束で贈るときは水仙の種類にも注目してみるといいでしょう。
ラッパスイセン(ラッパズイセン)の花言葉には、「尊敬」「報われぬ恋」という意味があります。
ラッパスイセンは、ポジティブな意味もネガティブな花言葉も持ち合わせている品種です。花全体が黄色く、ラッパの形に似ています。
クチベニスイセンの花言葉には、「素敵な装い」「詩人の心」という意味があります。
見た目の美しさと繋がる意味を持っています。花心が赤く染まり、まるで口紅をしているような花姿が特徴です。
ニホンスイセンの花言葉には、「自己愛」「神秘」という意味があります。
初冬から咲き始める日本の代表的な品種です。小輪の房咲きがとてもかわいらしいです。
水仙が見頃の季節を迎えるのは、12〜4月ごろです。冬から春の季節にかけて咲きますが、これは開花期間(花もち)が長いのではなく、種類によって開花時期が異なるだけです。
実際の花もちは7日ほどですが、房咲きの品種であれば次々と開花させるので10〜15日ほど楽しめますよ。
和のイメージが強い水仙ですが、もともとは水仙はイベリア半島を中心としたイギリスや北アフリカなどを原産国とし、全世界で約30種類の原種が存在しています。現在では交配が盛んに行われて、園芸品種は1万種を越すともいわれています。
日本には平安時代に中国から水仙が伝わってから、野生化して特有の進化を遂げている日本水仙があり、なじみ深い球根植物でもありますね。
水仙は1月13日の誕生花とされています。この時期は日本水仙が咲く時期でもあり、甘い香りもします。
水仙の花の名は、英名でNarcissus(ナルシサス)という綴りになっています。
ナルシサスは、水仙の花言葉全般の意味の由来ともなった、ギリシャ神話に登場する美少年のナルキッソスという人物から名付けられたとされています。
また、国が変わって中国では水仙が水辺にいる仙人に例えられたことを由来にこの名がつき、平安時代に中国から日本へ伝わったときに、日本でも水仙という名で広まることとなりました。
風水において、水仙は幸運を招き入れてくれる力が宿っているとされています。小さい花は効果があまり感じられませんので大きい花を飾るようにしましょう。花が枯れてしまったときは効果が現れませんので捨てましょう。
最近注目を集めているドラフラワーで飾っていても、陰の気を発してしまうので生き生きとした水仙を置くようにしましょう。
水仙の花を新年に人に贈ることで縁起が良いと考えられています。家族や親戚に大きな花を咲かせた水仙を贈ってもいいですね。
雪にも負けず、和のたたずまいで健気に咲いている水仙の花は、一見プレゼントにピッタリに思えますよね。ただし、そんな美しい花姿とは裏腹に、ネガティブな意味合いの花言葉や怖い・悲しい由来を持つ水仙。
スイセンの花言葉をプレゼントする際は、花の色や品種を意識して贈るようにしてくださいね。
GreenSnap編集部